ふわふわバンズに挟まれたジューシーなパティと厚みのあるトマトスライス、どこか日本食を思わせるようなコクと旨みを感じさる特製ミートソース。
通称「モス」の愛称でお馴染みのハンバーガーショップ「モスバーガー」
オーダーが入ってから商品が作られるので、いつでも出来立てのハンバーガーやポテトが味わえ、ファーストフード店というよりはハンバーガーレストランといった捉え方をされている方もいらしゃるかもしれません。
また、店内には野菜やお肉の生産地や生産者さんの顔がわかるように展示され、安心して食べれることも人気の一つ。
そんな、美味しいだけでなく、モスならではのきめ細やかなサービスがたくさんあるモスバーガーですが、実は、日本発祥のハンバーガーショップであることをご存知でしたか?
海外の食べ物であるハンバーガーを日本で開発し、今や世界にも店舗進出しているモスバーガー。
そんな日本発祥のモスバーガーの聖地「1号店」がどこにあるか知りたくありませんか?
意外にあなたの住んでいる街のすぐそばかも知れませんよ。
モスバーガーは1号店どこにあるの?
モスバーガーの1号店は東京都板橋区成増にある成増店。
1972年3月12日にショッピングセンター『成増名店街』地下で実験店としてオープン、その後、同年の6月21日、正式なモスバーガー1号店として現在のお店がある場所で営業を開始しました。
元々は青果店の倉庫だったそうです。
また、成増の地でオープンさせたのも「たまたま見つけた物件」だったからとのこと。
証券会社を辞めて起業した桜田氏には資金が乏しく、たまたま見つけた物件が、成増駅近くにあるショッピングセンターの地下だったという。
引用元:エンタメ!東京ふしぎ発見隊
創業当時のお店の広さはわずか2.8坪、カウンター席がわずか5席あるのみだったそうです。
今や世界に羽ばたいているモスバーガーがこんな小さな店舗から始まっていたとは、驚きですよね。
現在のモスバーガー成増店は2階建ての店舗となっています。
店内にはここからモスバーガーの歴史が始まったことがわかるポスターが。
その他にも、まるでモスの博物館のようにこれまでの歴史がわかる写真が、2階に上がる階段付近にいくつか展示されているようです。
モスバーガー第1号店は成増店。
— ごーるどさん (@300zx) July 27, 2020
ここのモスは二階建ての一軒家みたいな作りで、2階がイートスペース。
以前は2階にも店員スペース(レジ?)と食べ物用のエレベーターがあった。
何度かの改装はされて来てるけど、モスバーガーの歴史が壁に掛かってたり、モス好きは絶対行かないとモグリ。#tokyopod
モスバーガー の1号店だからといって、創業当時のメニューのような特別メニューがあるわけではないようですが、日本で生まれたハンバーガーを1号店で食べるだけでも、何か特別な感じがしますよね。
また、実験店がオープンした3月12日は「モスの日」として、原点である創業の心「感謝される仕事をしよう」を思い起こすと同時に、ここまで育てくれたお客さまや地域の方々に感謝する日になっています。
いつまでも創業の心を忘れずお客様に感謝する日ってとても素敵ですよね。
モスバーガーの原点はロサンゼルスにあり
日本生まれのモスバーガーですが、お手本にしたのはロサンゼルスにある老舗ハンバーガーショップ「Tommy's」
モスバーガーの創業者・櫻田 慧(さくらだ さとし)さんが、「どうせ仕事をするなら感謝される仕事がしたい。」と独立を決意した際、脳裏に浮かんだのが証券マン時代、アメリカに駐在していた頃に出会ったTommy'sの美味しいハンバーガーだったとのことです。
Tommy’sの店は、決して好立地とは言えない場所にありましたが、材料と味のよさ、思わず見とれる調理の腕で大繁盛していました。
「本当においしいものを提供すれば、一等地でなくともお客さまは来てくれる。」
強い確信を抱いていた櫻田は、当時、ハンバーガーの存在すら知らなかった食品メーカーの担当者をアメリカまで連れていき、驚くほどのこだわりで商品づくりに心血を注ぎました。
引用元:モスバーガー公式サイト
Tommy'sのハンバーガーは残念ながら日本で食べることはできませんが、チリ・バーガーとチリ・ドッグがお店の看板メニューというくらい、チリソースが名物とのこと。
どんなハンバーガーなのかと思って調べてみたら、商品を見て納得!
モスバーガーのあの美味しい特製ミートソースはここからヒントを得た、ということがはっきりわかりますよね!
ただ、Tommy'sのハンバーガーをお手本にしつつも、日本人の舌に合うハンバーガー作りにこだわった櫻田さんはピリ辛のチリソースではなく、旨味やコクのあるミートーソースを使用することに。
このミートソース、試作を100回以上行ったそうです。
開発されたパティも、日本人に親しまれているハンバーグをベースに何度も何度も改良が繰り返されたとのこと。
その理想の味を追い求めて繰り返されたミートソースの試作は、なんと100回以上。「日本人に親しまれているハンバーグをベースにしよう」と開発されたパティも、理想の味と食感にたどり着くまでには幾度とない挑戦と改良が繰り返されました。
引用元:モスバーガー公式サイト
モスバーガーを食べた時に、どこか慣れ親しんだほっとする味がするのは、この日本人の舌に合うための開発努力の結果なんですね。
モスバーガー発祥の商品
1号店が東京都板橋区成増にある日本発祥のモスバーガーですが、その他にもモスバーガーから生まれ、世界的にも愛されている商品があるんです。
テリヤキバーガー
今はどこのハンバーガーショップでも大人気の味、そして和風バーガーの代名詞「テリヤキバーガー」
実はモスバーガー発祥のハンバーガーなんです!
1973年に生まれたこのハンバーガーは、日本人の味覚に合うように隠し味に味噌を選んだそう。
日本人の味覚に合い、しかもパティやバンズにも合う。そんなテリヤキソースを実現するためにモスが選んだ隠し味。それが、なんと味噌でした。まさに味噌こそ、テリヤキバーガー誕生のミソだったのです。
引用元:モスバーガー公式サイト
テリヤキソースに味噌が入っているなんて驚きですよね!
しかし、発売当初は「テリヤキ」=魚料理の「照り焼き」がイメージが強く、あまり売れなかったそうです。
この状況を打破してくれたのが地元の女子高校生!
その状況を変えてくれたのは、なんと女子高生でした。食に対して先入観のなかった彼女たちは、素直にテリヤキバーガーをおいしいと評価してくれて、友だちから友だちへと口コミで広げてくれました。
引用元:モスバーガー公式サイト
いつの時代もやはり女子高校生は時代の最先端、トレンドを作り出す存在なんですね。
そして、お客様を大事にして美味しい商品を作り出し、街の人に愛されたモスバーガーだからこそのエピソードだと感じます。
ライスバーガー
最近ではマクドナルドでは「ごはんバーガー」という名前で発売されている、バンズの部分がごはんのライスバーガーもモスバーガーが発祥。
日本生まれのモスバーガーらしい、「日本人の主食であるお米を使って、何か商品ができないだろうか?」という発想から誕生しました。
1987年に誕生したモスライスバーガー。そのきっかけは、日本で生まれたモスらしい、いたってシンプルな想いでした。「日本人の主食であるお米を使って、何か商品ができないだろうか?」でも実は、お米を使うという発想には、魅力的な利点がありました。お米を使うことで、日本人の食卓に並ぶあらゆるおかずを具材にできるのです。
引用元:モスバーガー公式サイト
確かに、モスライスバーガー海鮮かき揚げのような、天ぷら×ごはんの組み合わせは日本人ならではの発想ですよね。
また、ライスプレートは焼きおにぎりからヒントを得たとのこと。
苦心の末にたどり着いたのが「焼く」という答えでした。そう、「焼きおにぎり」の発想です。醤油を塗りライスプレートを焼いてみると・・・崩れにくい!香ばしい!そのままでもおいしい!こうして完成した初代モスライスバーガーは、大きな話題を呼び、いまや定番商品に。味だけでなくアイディアにまで日本らしさがぎゅっと詰まったモスの自信作なのです。
引用元:モスバーガー公式サイト
あの美味しさのギュッと詰まって、かつ、おにぎりとは違ってホロホロ崩れないライスプレート部分も、やはりいろんな試行錯誤あった上で作り出された商品なんですね。
テリヤキバーガーもライスバーガーも日本発祥のモスバーガーだからこそ生まれた商品。
モスバーガーがハンバーガー業界にに与えた影響は大きいですね!
まとめ
日本発祥のモスバーガー、その聖地である1号店は東京板橋区にある成増店。
最初はカウンター5席というとても小さな店舗からの始まりでした。
その他にも、和風バーガーの代名詞「テリヤキバーガー」や「ライスバーガー」もモスバーガー発祥で、日本から世界のハンバーガー業界にトレンドを送り出している、モスバーガー。
その1号店の成増店はあなたの街の近くだったでしょうか?
それとも遠い場所だったでしょうか?
モスバーガーの聖地・成増店で歴史を感じながら食べるモスバーガーはひと味違ったものになるかもしれません。
お近くの方は散歩がてら、遠くの方は聖地巡りとして足を運んでみてはいかがでしょうか?