コストコが安い理由は?
年会費を払うのに利用したくなるのはどうして?
アメリカ発、日本でも着実に人気を伸ばしている大型スーパー、コストコ。
アメリカらしい大きなサイズ感の商品と、圧倒的な安さで話題となっているスーパーです。
商品が安いのはうれしいけれど、実際なんで安いの?ってちょっと気になりますよね。
この記事では、コストコが安い理由を5つのポイントにまとめて紹介しています。
コストコの安さの秘密を知れば、年会費を払ってでもコストコ会員デビューしたくなるかも?
コストコが安い理由5つ
1.倉庫型店舗で物流コストを削減
倉庫をそのままお店にしたような店舗が特徴のコストコですが、それこそがまさにコストコが安い理由の1つです。
普通のスーパーではトラックで商品を運んできたら、まずはお店のバックヤードで荷解きをし、そこから個別に商品を棚に移し替えます。
コストコではその工程全部を省略し、メーカーでパレットという板に積まれた商品は、運ばれたらそのままお店に並ぶんです。
持ち運びも人の手ではなくフォークリフトなので、一度に大量の商品を移動できて効率もいい!
パレットのまま販売できるよう、ぴったりサイズの商品トレイもメーカー側に作ってもらうそうですよ。
物流のコストも人件費も徹底的に抑えた販売システムが、結果的に安く商品を販売できる理由になっているんですね。
倉庫感がそのまま出ているお店も、利用する側としてはワクワクしますよね。
2.原価スレスレの販売価格
コストコではメーカーから直接仕入れをするので、仲卸業者のマージンがありません。
そのため販売までにかかるコストがかなり抑えられます。
とはいえ、原価にどれだけ上乗せして販売するかは企業の利益に関係してきますよね。
ところがコストコでは原価スレスレの販売価格で提供しているんです。
子供の遊具「プレイセンタースイングセット」を例にすると、販売価格が123,800円に対して、利益はたったの1,015円と、利益率が1%に満たない商品があるんです!
どこよりも安い商品を販売する気合がすごい!
日本進出時には苦労した過去も
今でこそ大手メーカーがコストコと直接取引していますが、日本にコストコが進出してきた90年代後半は直接取引できるメーカーを探すのは大変でした。
仲卸との昔からの関係性とか、1社だけ優遇できないとか、しがらみが強い日本での取引は難しかったそう。
そこをあえてコストコはビジネス理念を突き通し、粘り強く直接取引を交渉し続けます。
コストコサイズという大きなサイズの商品も、この直接取引の試行錯誤の中で生まれていったとか。
信念を貫いて逆境をチャンスに変える、理想的なビジネスモデルですね。
3.主な利益は年会費から
原価スレスレで販売しているコストコは、どこから利益を得ているのでしょう?
その答えは会員が支払う年会費にありました。
実はコストコの利益全体の7割は年会費で、かなりの利益を年会費に頼っていることに。
年会費は個人会員で4400円(税抜)と、決して高い値段ではありません。
でも、コストコの世界中の会員の総数は2021年10月現在すでに1億人を超えているので、チリも積もってかなりの利益になっていそうです。
そして、年会費というシステムのおかげで安定した利益があるので安い商品を生み出せるというわけ。
安いとますます人が買いたくなる、早く売れるともっと仕入れられる、もっと安くなる...というよい循環が生まれるのです。
コストコの会員にあなたもなっているなら、その安さにあなたも貢献しているんですよ。
満足度の高い会員サービス
コストコの会員になると食料品だけではなく、あまり他の店ではディスカウントされないメガネや補聴器といった日用品も市場の半額でゲットできることも。
安いだけでなく、商品に満足できなければ多少使用しても返品できたり、何度か買い物をした後に退会する場合でも年会費が戻ってきたり、という安心感ある会員サービスも魅力につながっています。
車のタイヤを購入すると調整や交換に無料で対応してくれるなんていうサービスもあるんですよ。
年会費を多少払っても損した気持ちにさせない、そこがコストコの魅力なんですね。
4.商品の種類が少ない
コストコに行ったことのある人なら気づくかもしれませんが、コストコの商品の種類はそれほど多くありません。
それは、売れる商品だけに的をしぼることで安さを徹底的に追求するから。
種類の少なさも安い理由に貢献しているんです。
コストコの商品は、他のスーパーより断然少なく、コンビニにある商品の種類と同じくらいなんだとか。
種類が少ないだけではお客さんはさっと買い物をして帰ってしまいそうですが、そこをうまくとどめているのがコストコの魅力の一つでもある試食です。
試食でお客さんは美味しさを確認できるだけでなく、試食させてもらったからには買おうかな、という意識が働き、結果商品の売り上げも伸びることになります。
売り上げが伸びれば、次の商品の発注はもっと量が増え、もっと安くなる、といういいサイクルがここでも生まれるわけです。
地元の魅力を発信する商品も
売っている商品の種類は少ないコストコですが、地元の隠れた名品を売り出してくれることもあります。
例えば、静岡の浜松で店舗がオープンする時、地元の知る人ぞ知る美味しいお茶「本山茶」がコストコ価格の安い値段で販売されました。
実は「本山茶」は徳川家に献上されていたという味はお墨つきの由緒正しいお茶。
でも地元ではうまくブランド化できず、販売経路確保に困っていたそう。
そこに目をつけたのがコストコで、地元メーカーにとっては大量販売のチャンスに、コストコにとっては地元で買付することでコストの削減にとウィンウィンの取引となりました。
何もかもが計算し尽くされたコストコ、最強です(笑)
5.オリジナルブランドの強み
コストコには「カークランドシグネチャー(KIRKLAND Signature)」というオリジナルブランドがあります。
品質は良くても、スーパー独自のブランドになっているのでコストを抑えることができるというもの。
オリジナルブランドは今では他のスーパーでもよく見かけますね。
コストコのオリジナルブランド商品もやはり圧倒的な安さで、コストコの安さを支えるのに一役買ってくれています。
アメリカのコストコに行くとカークランド商品はもっとたくさんあるそうですよ。
いつか本場アメリカのコストコに行けたらもっと面白そう!
年会費を払ってでも利用したくなるのがコストコマジック
徹底したコスト削減と年会費の安定利益で、安さを維持する究極のシステムを持っているスーパー・コストコ。
これだけ安い理由が揃っていたら、コストコを使わない手はないでしょう。
でも、安いだけがコストコの魅力ではありません。
コストコの会員になっている人の話を聞くと、お店が楽しいとか商品の質がいい、という話もよく聞きます。
年会費も月に換算すれば400円弱なので、それもお得さを感じるポイントかもしれませんね。
季節ものの商品を積極販売してイベントムードを盛り上げたり、週末に家族で楽しめるようイートインを作ったりと、コストコだから行きたい、と言いたくなる要素がいくつもあるようです。
安い以上の魅力が感じられるのが、まさにコストコマジック。
今度の週末はレジャー感覚で家族でコストコに出かけてみては?