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【スポンジケーキ】人気のレシピ、ジェノワーズの作り方をパティシエが徹底解説します

【スポンジケーキ】の人気レシピとして基本中の基本、定番中の定番のジェノワーズ生地ですが、

プロのお菓子屋さんでも、ジェノワーズ【スポンジケーキ】は上手に焼くのは難しいと言われています。

画像:富沢商店

今回はただレシピを提供して作り方を紹介するのではなく、製法のポイント、配合の考え方を詳しく解説します。

ちょっとプロ向けの難しい要素もありますが、できるだけ簡単に説明したいと思います。

家庭で作る場合も役に立つと思います(実際に家庭で作ってみました)ので、是非参考にして下さい。

【スポンジケーキ】人気レシピ、ジェノワーズとは何か?レシピを公開します

まず、基本情報ですが、ジェノバ(イタリアの都市)の生地で全卵を泡立てた物に砂糖やバター、小麦粉を加えて焼き上げたスポンジケーキです。

豆知識はwikiで詳しくありますのでどうぞ!

豆知識があっても上手に焼ける訳ではないのでさらっといきます。

 スポンジケーキ、基本のレシピ

とりあえず、基本のレシピです。

  • 卵 100 (g)
  • 砂糖 66
  • 薄力粉 66
  • バター 20

シンプルです。

苺のショートケーキなどに使うスポンジケーキの基本的な配合となりますので、是非、暗記しておいて欲しいレシピです。

【スポンジケーキ】人気のレシピ、配合の幅?

"もっと柔らかいスポンジがいい"とか、"甘くないのが作りたい"、"バターのコクがもっと欲しい"など、好みが当然あると思いますので、卵を100と考えた時、砂糖、小麦粉、バターの分量の幅を紹介しておきます。

卵100に対して、

  • 砂糖 100~50
  • 薄力粉 100~50
  • バター80~0

*この範囲内ならなんでもスポンジケーキになる訳ではありません

セオリーがあります。

  • 砂糖と薄力粉は、ほぼ同量で配合します。
  • 砂糖に対して薄力粉の量が少ないと巻きやすくなります。(ロールケーキ用)
  • バターを入れる場合は砂糖の30~80%の間で配合します
  • しっとり感を出すのに水飴の配合を考えられるが、卵100に対して20が限度
  • ココアを加える場合は、粉の30%まで加える事が出来る、その分粉を減らしてもよい
  • 牛乳や水を入れる場合は焼き詰まり(失敗)を起こしやすいので入れすぎに注意する

例:ふわふわで軽いジェノワーズ生地(ジェノワーズレジェ)

  • 卵 100
  • 砂糖 70
  • 小麦粉 60
  • 牛乳 20

こちらはふわふわでとても軽いスポンジケーキになります。バターを牛乳に変えることで重さがなくなります。

【スポンジケーキ】人気レシピ、ジェノワーズの作り方

では、基本のジェノワーズを作っていきます。

ジェノワーズの作り方

卵4つで200gの計算です、粉はふるいにかけて、バターは溶かしておきます。
ボールに砂糖と卵を入れてハンドミキサーで混ぜます
*泡立てながら湯煎にかけます、お風呂よりちょい熱いくらいの温度になれば大丈夫

卵を温める理由は、良く泡立つからですが、卵黄の主な成分は油脂であり、冷たいと固まり易く、温めて弛めてあげるというイメージです。(表面張力の緩和)

卵白のみでメレンゲを作る時は特に温める必要ないです。

もったりとして、混ぜたあとが残るくらいまで、5分くらいかかりました
ふるった粉を3回くらいに別けていれます、その都度粉が見えなくなるまでよく混ぜます
まだ粉が残っています、ボールの底から掬い上げるようにして良く混ぜます
粉が混ざったら、溶かしたバターに生地を少し加えて良く混ぜます(バターが混ざり易くなります)
バターをボールに戻し入れ、底から掬い上げるように良く混ぜます(バターが底にたまりやすい)
良く混ざったら、型になるべく高い位置から生地を注ぐようにして入れます(気泡が抜けやすい)
ちょっと放置すると気泡が浮いてくるので、混ぜて泡を消します、5分くらいやりました(キメの細かいスポンジにするためには必要)
家庭のオープンで160℃、30分くらい焼きました、串をさして何もついてこなかったら焼けています
冷めてからスライスしました、ふわふわでキメも細かく焼き上がりました

ショートケーキに使う場合

ジェノワーズはショートケーキ以外の生ケーキにも使いますが、シロップを含ませる事を前提として使います。

ですので、しっとり感を重視するより、組み合わせるクリームやフルーツとのバランスを考えて一体感の出る味の濃さ(卵やバター感)を優先して作ります。

ジェノワーズだけを食べると、味濃いけどちょっとパサパサしているなって感じの方がショートケーキや他の生ケーキ向きといえます。

生ケーキの場合、いかなる場合においても各パーツ(スポンジ、クリームやムースなど)の味わいの均質化バランスを意識しなければ薄っぺらいふわふわした何かが入ってるケーキという感じになりますので、その辺も考えて組立てるようにします。

カステラ的な、そのまま食べて美味しいスポンジケーキ

ちまたでは、台湾カステラが流行っている(流行らそう)との事ですが、台湾カステラは焼き立てが魅力で冷めてしまうと、あれっ?って感じにならないでしょうか?(それはそれで美味しい?)

冷めた状態なら日本のカステラの方が、断然美味しいと思います。

シフォンケーキはしっとりふわふわでとても美味しいですが、今回のスポンジケーキのカテゴリーには入りませんので、やはり日本的なカステラのレシピを紹介したいと思います。

  • 卵 100
  • 砂糖 60
  • 強力粉 50
  • 牛乳or生クリーム 10
  • みりん 7
  • 水飴or蜂蜜 15

この↑配合は本気のカステラです、家庭で本物を再現するのは難しいと思いますが、ジェノワーズの作り方でも一応?、、大丈夫です。

まとめ

【スポンジケーキ】の人気レシピをGoogleで検索するとジェノワーズのレシピを紹介している場合がほとんどでした。

画像:生かし屋さん

では、ジェノワーズという物を深掘りしていこうというのが今回の趣旨です。

苺ショートケーキ用やカステラ用など、けっこう幅広い分野で、応用が利くように色々解説しましたが、家庭で作る物として、基本のジェノワーズが作れたら何でも上手に焼けると思います。

ぜひ、自分好みのオリジナル【スポンジケーキ】ジェノワーズにもチャレンジしてみて下さい。

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藤原 敏夫

1974年生まれ。ポール・ボキューズ、ノブTOKYOで製菓製パン、ペストリーを学び、日本人唯一MOF取得者の美ノ谷靖夫氏に師事。独立してベッカーフジワラを15年経営して廃業。現在はブーランジェリー職人として勤務しながら、経験を活かした記事を執筆中。

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