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シブーストとブリュレの違いを現役パティシエが分かりやすく解説します。

シブーストとクレームブリュレ。

砂糖を焦がしてキャラメリゼした香ばしいにおいと、ほろ苦い甘さが、なんとも魅力的な2つのスイーツです!

2つとも美味しそうですね!どちらがシブーストブリュレか分かりますでしょうか?

見た目の特徴がよく似たスイーツですが、どんな違いがあるのでしょう?

現役のパティシエでもある筆者が、誰にでも分かるように解説します。

シブースト、ブリュレ。1番の違いは食感と味?

シブーストはフワッとした軽い食感がします。

シブーストは口に入れるとシュワッとしてムースのような軽い感じがします。

出典元
https://images.app.goo.gl/yJtKqVdoTogykP7UA

上のシブーストの部分にクリームに空気が含まれているのがわかりますね。

あと、ちょっとモッチリとした食感があります。

シブーストはリンゴと組み合わるのが定番で、マリアージュを楽しむ感じです。

軽い味わいなので、シブースト単体で提供されることはあまりないですね。

表面のカラメルのほろ苦さが味を引き締めていて、とても美味しいのです。

クレームブリュレは濃厚な味わい、しっかりとした卵とミルクの存在をかんじます。

ブリュレは口に入れると濃厚なプリンのような味わいで卵黄と生クリームのしっかりとした味がしますね。

空気が入ってないプリンのような感じがわかりますね。
引用元
https://www.mametenlife.net/entry/srcib

クリームだけではしつこさを感じるほどですが、表面のカラメルのほろ苦さが味を引き締めます。

表面を焦がしているのをキャラメリゼと言ったりしますが、ここはシブーストとブリュレに共通していますね。

シブーストとブリュレの違いが分かりづらいのは、このキャラメリゼのせいだと思います。

ブリュレはシブーストと違い、たっぷり頂くのではなくて、少量で濃厚な味わいを堪能するとてもリッチなスイーツなんですね。

ブリュレはフルーツや他の素材と組み合わせるというよりは、単体で充分満足できるような深みのある味わいです。

作り方も全然違うの?

違いがちょっと見えてきたと思いますが作り方はどうなのでしょうか?

シブーストはメレンゲが入っている?

モッチリ、シュワッとした食感が魅力のシブーストですが、これはメレンゲによるものです。

メレンゲにも色んな作り方がありますが、しっかりと腰がでるようなイタリアンメレンゲを使うのがセオリー基本ですね。

シブーストの材料はカスタードクリームとメレンゲ、少しのゼラチンで均一になるように混ぜれば完成です。

余談ですが、達人レベルのパティシエだとゼラチンのような凝固剤は極力使いません。(ゼラチンは動物由来のことが多く風味の面で邪魔になるからです)

ちょっと難しくなりましたが、普通のムースとは違う、モッチリとした感じがするのが良いシブーストなんですね!

実は、本当に美味しいものを作るのは難しいハイレベルなスイーツなんです。

ブリュレの作り方はプリンと一緒みたいだけど?

ブリュレの濃厚な味わいはどうやって作っているのでしょう?

基本的な材料は、卵黄、ミルク、生クリーム、砂糖です。(抹茶、チョコ、ピスタチオなど好みのフレーバーを入れても美味しいです)

濃厚な味わいは卵黄と生クリームの割合の多さで決まります。贅沢なスイーツなんですね!

材料を混ぜてプリンのように蒸し焼きにするのが一般的です。

しかし、本当にそれだけなんでしょうか?

本業の人向けにちょっと難しいことを書きますね。

ちょっと長いので、本業じゃない方は飛ばして下さい。

ブリュレのアパレイユ(生地)を作ったら最低、冷蔵庫で24時間寝かします。

アパレイユの水和(配合によっては余熱を必要とする)と卵とクリームの相互作用による熟成を獲得するためです。保存は2日を限度とし、それ以降は性質の変容をきたすおそれがあるので廃棄するか直ちに焼成にはいります。

上記にあるように蒸し焼きにして短時間で焼成完了するのが一般的だが湯煎など使わずに低温で長時間焼成するほうが理想的です。

これは単純に長時間焼くことによる水分の蒸散を目的としており、より濃厚なクレームブリュレを作るにおいては必要な工程だと思います。

もっともこれがベーシックな製法なので製菓に携わる人には文献などで確認、再考して頂きたい。

まとめ。パティシエ的には、かなり違うものでした。

シブーストは結局、どんなスイーツ?

シブーストは空気を含んだムースのようなもので、ちょっとモッチリとした軽い食感です。

作り方も材料を混ぜてムースのように作ります。

シブーストだけでケーキにすることは無く、ケーキの一部として使用されていますね。

キャラメリゼをして仕上げることが通常ですね。

ブリュレは結局、どんなスイーツ?

ブリュレは卵と生クリームの濃厚な味わいをストレートに楽しむスイーツです。

作り方はオーブンで焼いて、卵の熱変性を利用して固めます。

表面をキャラメリゼしてブリュレのみでデザートの一品となりますね。

色んなバリエーションが増えていて、わかりづらい。

本来の製法じゃなくても、ケーキ屋さんがシブーストやブリュレと名前をつけて販売するのは自由です。

シブーストとブリュレ、もともと全然違う物だけど、色んなバリエーションが増えているので、何だかよく分からなくなっているのだと思います。

より美味しいスイーツを求めて進化融合するのは良いことだと思います。

だけど、ちょっとマイナーチェンジして楽しむの大事なのかなと思います。

美味しそうです!限定メニューというのが憎いですね!

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藤原 敏夫

1974年生まれ。ポール・ボキューズ、ノブTOKYOで製菓製パン、ペストリーを学び、日本人唯一MOF取得者の美ノ谷靖夫氏に師事。独立してベッカーフジワラを15年経営して廃業。現在はブーランジェリー職人として勤務しながら、経験を活かした記事を執筆中。

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