安くて美味しい!
子供から大人まで大好きな国民的スナック菓子、うまい棒。
10円と言う驚きの価格で、「子供のお小遣いで買えるお菓子」の帝王として君臨しています。
遠足のお菓子には必ずうまい棒が入っていた、と言う方も多いのでは?
でも不思議に思いませんでしたか?
なんで10円という価格で売れるのか?原価割れはしないのか?
そもそも原価っていくらなんだろう?
そこで今回はうまい棒の原価についてしらべてみましたよ。
長年親しんできたうまい棒の原価の疑問を深堀りします!
うまい棒の原価
1979年に発売されたうまい棒、発売当初から10円という値段を保っています。
10円というこの安さで、うまい棒は本当に利益が出ているのでしょうか?
利益を計るときに重要なのが「原価」です。
うまい棒1本を作るには、原価が7円ほどと言われています。
10円のうちの7円が原価。利益は3円。
3割は利益、という訳です。
単価が低いため利益幅が分かりにくいのですが、しっかりと利益は出ているのです。
10円で売るための企業努力と想い
利益は出ているとはいえ、このご時世、値上げも仕方がない・・・と思うのですが、うまい棒の製造元である「やおきん」はそれをしていません。
値上げをしないのには、企業の努力と想いがあったのです。
うまい棒が発売された1979年は第二次オイルショックの時期で、安価なお菓子が次々となくなっていった時代でした。
そんな時代に、子供たちがお菓子を買うことができなくなることがないように、子供たちが喜ぶように・・・との想いから10円のうまい棒は誕生したのです。
でも「想い」だけでは商品は作り続けられません。
安さを保てるよう、企業努力も惜しんでいません。
自社工場を保有しない
「やおきん」は、自社工場を保有していません。
自社工場を保有せず、商品はすべて契約工場に企画を持ち込んで生産しているのです。
そのため、工場の維持費や人件費がかからず、現在の値段で商品として成り立っているのです。
もしも自社工場を持ちそこで生産した場合、現在の値段を保ち続けることはかなり困難になると思われます。
うまい棒の穴の意味
「やおきん」の企業努力はまだあります。
みなさん、うまい棒の特徴でもある真ん中の穴は何故開いているのか、ご存じでしょうか?
あの穴には秘密があるんです。
あの穴は、運送する際に割れたり折れたりすることがないようにするための構造でもあり、また、原油価格高騰などうまい棒の値段が上がりそうになった場合には、うまい棒の内容量を減らすために、穴の大きさが少し大きくするのだそうです!
つまり、原油価格の高騰などが起こるとうまい棒の穴のサイズや長さを調整して値段を保っているのです。
その時代に合わせて、3割の利益が出るよう、気付かない程度にうまい棒は変化していたのです。
うまい棒で一番原価が高いのは?
1本10円。原価7円。利益3円。
沢山種類のあるうまい棒ですが、すべてのうまい棒が同じ原価で同じ利益・・・ということはないようです。
一番原価が高いとされているのは、「たこ焼き味」。
たこ焼き味のうまい棒は、二度漬けをしており2回味をつけているため、作業工程が多く、その分お金がかかっているそうです。
その分味がしっかりとしていて、外側はカリッと香ばしく中のコーンがふんわり柔らかい食感で、とても美味しく仕上がっています。
たこ焼き味のうまい棒は1本の原価が9円、利益率は1割と低くなっており、利益が少なすぎるのでは!?と思ったのですが、実はこれにはからくりがあります。
結局他のうまい棒と抱き合わせで購入されることが多いため、最終的にうまい棒全体の利益は上がっているというわけなのです。
まとめ
国民的駄菓子のうまい棒の原価の秘密をまとめてご紹介しました。
- うまい棒1本の原価は7円。利益は3円。
- うまい棒の値段は企業の想いと努力の結晶。
- 時代によって穴の大きさ、重量が変化している。
- たこ焼き味の原価が一番高い。
いつも身近にあったうまい棒にこんな秘密があったとは、驚きですよね。
10円という嬉しい値段には、たゆまぬ企業努力と優しい想いが込められていたこと、うまい棒ファンの一人として嬉しく思え、そして努力を惜しまない「やおきん」さんにエールを送りたくなりました。
うまい棒にはいつまでも「駄菓子の帝王」の座を守り抜いて欲しいものです♪