- チョコレートってどこから広まった?
- どうやって今のチョコレートができあがったの?
チョコレートの甘くてなめらかな口溶けは、私たちを幸せな気持ちにしてくれますね♪
実は私たちが知っているチョコレートができあがるまでに、世界中のいろんな人たちが活躍しました。
あの有名なブランドの創始者もかなりいい仕事をしてくれたんですよ。
この記事ではそんなチョコレートの歴史を、人物と一緒にサクッと振り返ります。
チョコレートを食べながらちょこっと歴史に詳しくなりましょう!
チョコレートの歴史:サクッと世界史
<皇帝モンテスマ>チョコレートの始まりの人
チョコレートの原材料となるカカオの発祥地は、今から5000年以上前のエクアドルと言われています。
当時のアステカ皇帝モンテスマは、カカオから作られた「ショコラトル」という飲み物を毎日飲んでいました。
この頃のカカオは通貨としても使われていたほど貴重で、王様だからこそショコラトルを飲むことができたんです!
実はこの飲み物は私たちの想像するココアのようなものではなくて、すりつぶしたカカオにとうもろこしの粉やスパイスを混ぜた飲み物。
苦くて辛そうで、あんまり美味しそうとは思えないですね...
<フェルナンド・コルテス将軍>ヨーロッパに持ち帰った人
1500年代、皇帝モンテスマからショコラトルを飲ませてもらったフェルナンド・コルテス将軍は、カカオをスペインに持ち帰ります。
ショコラトルは薬やエナジードリンクとしての効果を期待されて王様や軍人の間だけで飲まれ、しばらくの間はスペインに隠されていました。
いいものは独り占めしたくなっちゃうんですね〜(笑)
1600年代にようやく、イタリアをきっかけにヨーロッパにショコラトルが広まります。
そして、ヨーロッパの人たちはショコラトルをスパイシーで苦い飲み物から、ハチミツや砂糖を加えた甘い飲み物に変えました。
やっぱりどうせ飲むなら、甘い方が美味しくて飲みやすいですよね。
<ヴアン・ホーテン>ココアパウダーを作った人
カカオ豆をすり潰す伝統的な飲み方は正直なところ、飲みにくかったはず。
そこに、1800年代にオランダ人ヴアン・ホーテンが、カカオからココアバターを絞り出してココアパウダーを作ることに成功します。
バンホーテンといえば、日本でも名前の知られたココアパウダーで有名なブランドですよね。
実はココアを飲めるようになったのは、ヴアン・ホーテンさんのおかげだったんです!
同じく1800年代には、イギリス人ジョセフ・フライがカカオ豆に砂糖とカカオバターを加えて、食べる形のチョコレートを発明します。
<アンリ・ネスレ>ミルクチョコレートを作った人
チョコレートにミルクを加えるという発想をはじめて使ったのが、スイス人のダニエル・ピーター。
こうして1800年代後半にはミルクチョコレートが登場しました。
この時ダニエル・ピーターのミルクチョコレート作りにコンデンスミルクで協力したのが、アンリ・ネスレ。
そう、あの有名なネスレの創業者です!
ネスレはベビーミルクの製造販売からスタートしていますが、チョコレート作りに貢献しただけあって、今では看板商品がキットカット、というのもうなずけますね。
<ルドルフ・リンツ>チョコレートを美味しくした人
食べるチョコレートができた頃は、チョコレートの食感は豆そのもののようなザクザク・ボリボリ食感でした。
1800年代後半にスイスのルドルフ・リンツは、口溶けのよいなめらかなチョコレート作りについに成功します。
彼こそ、今では世界中で人気のチョコレートブランド・リンツの創始者です。
たまたまチョコレートの製造機械のスイッチを切り忘れて帰ったリンツさん、次に工場に戻ったら、そこには自分が求めていたなめらかチョコレートが出来上がっていました。
リンツさんっておっちょこちょいだったんでしょうか(笑)
でもそのアクシデントのおかげで、私たちは口の中でとろけるチョコレートを味わえるんですね。
<ミルトン・ハーシー>チョコレートを広めた人
チョコレートがアメリカにそして世界に広まることに貢献してくれたのは、アメリカのミルトン・ハーシーです。
当初、原材料の砂糖やカカオは値段が高かったのですが、経済事情が変わったことをきっかけにハーシーはチョコレートを大量に作ることに成功。
1894年にアメリカで最初のチョコレートバーを作ります。
ハーシーといえば、チョコレートソースやキスチョコが美味しいですよね!
こうして1800年代後半にして、今の私たちが知っているような、甘くて口の中でとろけるチョコレートが完成しました!
チョコレートの歴史:サクッと日本史
チョコレートが日本に到達したのは18世紀の初めごろと言われています。
長崎の出島に「しょくらとを」なるものが伝わった記録が残っているそうです。
とはいってもその頃の日本は鎖国中なので、庶民は「しょくらとを」の存在を全く知らなかったでしょうね。
1899年に森永太一郎がチョコレート販売を始めたのが、日本で初めての大量生産販売でした。
森永、そして明治が後を追う形で徐々にチョコレートが庶民にも浸透。
今では2つのブランドともに、世界で勝負できるチョコレートブランドに成長しました。
歴史を知るとチョコレートが味わい深くなるかも
チョコレートの歴史をざっくり振り返っただけでも、意外な事実がたくさん出てきましたね。
最初は苦い飲み物で、徐々に甘い飲み物へ、そして食べ物になり、私たちが知っているチョコレートへ変化してきました。
チョコレートの歴史は実は奥が深く、「諸説あり」という部分もありますが、今こうやって美味しいチョコレートが楽しめるのは、先人たちの苦労と追求のおかげ。
ちょこっと歴史を知っただけでも、今から食べるチョコレートがもっと味わい深くなるかもしれません。