サクサクの食感と優しい甘さが魅力で、子どもから大人まで人気のお菓子「源氏パイ」
スーパーやコンビニなどで気軽に買える上に、値段もお手頃なので、子どものおやつとして選ぶ人も多いのではないでしょうか。
源氏パイっておいしいけど、何歳から食べてもいいの?
子どもが卵アレルギーなんだけど、あげても大丈夫かしら?
そこで今回は、源氏パイは何歳から食べられるのかという疑問を解決していきたいと思います。
源氏パイのカロリーや原材料、アレルギーについても調べていきますね♪
源氏パイとは?
源氏パイは、静岡県浜松市の三立製菓で作られているお菓子です。
当時の商品開発担当者が、パイの本場フランスへ行った際に「パルミエ」というハート型のパイと出会い、参考にして作られたのだそう。
1965年に発売された源氏パイは、なんと世界モンドセレクションで5回連続ゴールドメダルを受賞したこともあるそう!
まさしく、全世代から愛され続けているロングセラー商品と言えるでしょう。
源氏パイは何歳から食べてもいいの?
では、源氏パイは一体何歳から食べてもいいのでしょうか?
結論からお伝えすると、「3歳児以上」が望ましいです。
源氏パイ自体に「〇歳から食べて大丈夫!」と記載されているわけではないので、何歳からあげていいのか悩みますよね…
私なりに、「源氏パイを食べるのは3歳児以上がよい」と考える理由についてまとめてみました。
- 源氏パイは歯が生え揃っていない子どもにはかたい
- 源氏パイの生地が飲み込みにくい
- 乳児期の子どもにとって源氏パイは味が濃く甘さが強い
歯が生え揃っていない子にはかたい
まず1つ目の理由は、源氏パイのようにサクサクした生地は、0~2歳の子どもにとってはかたすぎるということ。
一般的に子どもの乳歯が生え揃い、よく噛んで食べられるようになるのは3歳頃からです。
特に、歯がきちんと生え揃っていない子どもに、月齢に合っていないかたさのお菓子を与えると、口内が傷付いてしまったり、上手に飲み込めず喉に詰まったりする危険性があります。
1、2歳児は、離乳食によって少しずつ固形のものに慣れてきますが、口唇、口腔、歯、顎など器官の発達や、口腔・咽頭機能、探索反射、吸啜反射、嚥下反射などの摂食・嚥下機能が発達していないため、保育者による丁寧な食事の介助や支援が必要です。
引用元:全国保育士会「子どもの育ちを支える食」
もちろん、歯ごたえのあるお菓子は噛む練習にもなり、子どもの顎の発達にも繋がるので、かたいお菓子を食べる経験も必要です。
しかし、乳児期の子どもは歯の生え方や噛む力の個人差が大きいので、子どもの様子を見ながらおやつを選ぶとよいでしょう。
パイの生地が飲み込みにくい
2つ目の理由は、源氏パイの生地が飲み込みにくいということ。
源氏パイの生地は、サクサクの食感が魅力である反面、パイ生地特有のパサパサ感が口の中の水分を奪ってしまい、口の中や喉の奥にくっつきやすいと考えられます。
乳児期の子どもは、食べたものを噛む力だけでなく飲み込む力も未熟なので、喉に詰まらせてしまうかもしれません。
しかも、中にはお菓子を口に含む一回分の量がまだわからない子、お茶などの飲み物と一緒に食べることを嫌がる子もいます。
なので、食べたい分だけ口いっぱいに頬張ってしまい、飲み込めずに吐いてしまう…という可能性もあります。
小さい子どもが源氏パイを食べる際には、必ず大人が近くで見守る必要がありますね。
源氏パイは味が濃く甘さが強い
3つ目の理由は、源氏パイが濃い味付けで甘さが強いということです。
源氏パイのカロリーや原材料については後から詳しく説明しますが、砂糖や食塩が多く使用されている源氏パイは、乳児期の子どもにとって味が濃く甘さが強いお菓子です。
乳児期の子どもは、食事を通して様々な味を知り「食感」「舌触り」「温度」「匂い」「色彩」などの五感を感じ取りながら食べ物のおいしさを知っていきます。
「3歳までに一生の味覚が決まる」と言われるほど、乳児期の子どもの味覚は繊細なので、味覚を育てるためにも、この時期に様々な素材の味を知ることが大切なのです。
しかし、小さい頃から濃い味や甘い物を食べ、そのおいしさに慣れてしまうと一体どうなってしまうのでしょうか?
お菓子の甘さを出している代表的な材料の「砂糖」には、以下の効果があることがわかっています。
砂糖には中毒性や脳に興奮作用を与える効果,鬱,糖尿病など人体に悪影響を及ぼしている
引用元:砂糖が人体に与える影響
源氏パイだけでなく、多くの市販のお菓子には砂糖が含まれているので、健康に良くないことは一目瞭然ですね。
特に、繊細な味覚を持つ小さな子どもが濃い味や甘い味に慣れてしまうと、薄味の物が食べられなくなったり、素材の味がわからなくなってしまう危険性があります。
それだけではなく、虫歯や肥満のリスクが高まったり、内臓に負担がかかることから糖尿病などの生活習慣病に繋がりやすくなったりしてしまいます。
もちろん、砂糖や塩分を全く摂ってはいけない!ということではありません。
子どもの発達段階に合わせておやつを選ぶことが大切ではないでしょうか。
ちなみに、私は元保育士なのですが、以前勤めていた保育園では源氏パイがおやつとして出たのは幼児クラス(3~5歳児)のみでした。
乳児クラスの子ども達(0~2歳児)にも市販のお菓子は出していましたが、口の中で溶けやすくて食べやすい、甘さ控えめのお菓子が多かったです。
市販のものでも手作りのものでも、子どもによって食べやすいよう大きさや量を調節し、大人が傍で見守りながらおやつタイムを楽しむことが、子どもの健やかな育ちに繋がるのだと思います♪
源氏パイのカロリーと原材料は?アレルギーの心配は?
続いて、三立製菓の源氏パイのカロリーや原材料、アレルギーについて調べていきましょう。
源氏パイのカロリーは?
源氏パイは1袋に2枚入っており、1袋のカロリーは116kcal。
つまり、1枚あたりのカロリーは58kcalです。
2枚あたり | 1枚あたり | |
エネルギー | 116kcal | 58kcal |
たんぱく質 | 1.3g | 0.65g |
脂質 | 6.8g | 3.4g |
炭水化物 | 12.4g | 6.2g |
食塩相当量 | 0.28g | 0.14g |
実は源氏パイ、1枚あたりの糖質(炭水化物)や脂質がやや高め…!
香ばしく軽い食感でサクサク食べてしまいがちですが、一般的に大人の間食は1日あたり200kcalなので、1日に3枚程度が目安です。
子どもの場合は、1~2歳なら100~150kcal、3~5歳なら150~250kcalが間食で摂取する分のカロリーとされています。
(※独立行政法人農畜産業振興機構 幼児期の間食に関する現状と保護者の意識 参照)
もちろん個人差はありますが、子どものおやつとして食べるなら1~2枚程度に留めておきましょう。
源氏パイの原材料と、含まれるアレルギーは?
源氏パイの原材料には以下の成分が記載されています。
- 小麦粉
- マーガリン
- 砂糖
- 食塩
- 香料
- 着色料(カロテン色素)
原材料に含まれるアレルギー物質は小麦のみ。
なんと源氏パイには、パイ生地のお菓子でありながら卵・乳が不使用なんです!
原材料のマーガリンにも、植物性マーガリンが使用されているので乳成分は含まれていません。
卵や乳のアレルギーを持つお子さんも、安心して食べることができるのは嬉しいですね♪
乳が使用されている源氏パイもある!
しかし、ここで注意が必要なのは「乳が使用されている源氏パイもある」ということ。
例えば、同じ三立製菓から発売されているこちらの商品。
一口サイズでパクパクと食べやすい「ミニ源氏パイ」や…
チョコレートでコーティングされている秋冬限定商品の源氏パイ(チョコ)には、「小麦・乳・大豆」が使用されているのです。
三立製菓からは他にも、様々な種類の源氏パイが発売されているので、その都度成分表示を確認することをおすすめします。
源氏パイの代わりに選ぶならこれ!市販の乳児向けおやつ3選!
源氏パイは、子どものおやつとして与えるなら3歳児以上が望ましいことがわかりました。
では、0~2歳の乳児期にあたる子どもには、どんなおやつを選べばよいのでしょうか?
そこで、元保育士の目線から選んだ、市販で売られている乳児期の子ども向けのおやつを3つご紹介します。
- ハイハイン
- アンパンマンひとくちビスケット
- たべっこBABY
ハイハイン
亀田製菓の「ハイハイン」は生後7ヶ月頃から食べられるお米せんべいです。
国産米100%を使用しており、香料・着色料・保存料・アレルゲン不使用と4拍子揃ったお菓子なので赤ちゃんの初めてのおやつに最適!
口の中でスッと溶け、まだ歯が生えていない赤ちゃんでも食べやすいことから人気で、私が以前勤めていた保育園のおやつにもよく出ていました。
カルシウム配合のプレーンタイプと、4種の緑黄色野菜(かぼちゃ、ほうれんそう、トマト、にんじん)を練り込んだ鉄分配合の野菜ハイハインが販売されているので、栄養素もバッチリです。
アンパンマンひとくちビスケット
不二家の「アンパンマンひとくちビスケット」は生後7ヶ月頃から食べられるビスケットです。
国産小麦が使用されており、原材料に卵不使用なので卵アレルギーの子も食べられます。
カルシウム、ビタミンDを配合した栄養機能食品で、かぼちゃとにんじんの優しい甘さが特徴。
ビスケットは子どもたちが大好きなアンパンマンのキャラクターの形をしているので、保育園のおやつで出た時は「ぼくの、アンパンマン!」「ドキンちゃんいた!」と大盛り上がりでした♪
たべっこBABY
ギンビスの「たべっこBABY」は、あの「たべっこどうぶつ」の赤ちゃんバージョンとして発売された生後1歳頃から食べられるビスケット。
チャック式の袋が保存に便利なので、保育園でも重宝していました。
国産小麦を100%使用しており、卵・牛乳・大豆・化学調味料・合成着色料・香料不使用なので、小さな子どもも安心して食べられるお菓子です。
カルシウムやオリゴ糖、DHA配合で、保健機能食品の栄養機能食品です。
保育園では、18種類のかわいい動物のシルエットだけでなく、ビスケット一つ一つに動物の名前が英語で書かれているユニークさが人気でした。
以上の3つが、個人的におすすめしたい乳児期の子ども向けの市販のおやつです。
子どもの身体に一番優しいのは愛情たっぷりの手作りおやつかもしれませんが、きちんと選べば原材料や栄養にこだわっている市販のお菓子も数多くありますよ♪
まとめ
今回は源氏パイは何歳から食べられるのかについて調べていきました。
・源氏パイは世界モンドセレクションでゴールドメダルを受賞したロングセラー商品
・源氏パイを食べるなら3歳児頃からが望ましい
なぜなら、乳児期(0~2歳)の子どもにとって源氏パイはかたく、飲み込みにくく、濃い味付けで甘さが強いため発達に合ったお菓子とは言えない
・源氏パイの1枚あたりのカロリーは58ckal
・原材料に含まれるアレルギー物質は小麦のみで、卵と乳は不使用
しかし小麦と乳と大豆が含まれている種類もあるので、アレルギーがある場合は要注意!
・源氏パイの代わりに市販のおやつを選ぶなら、甘さ控えめで、柔らかく食べやすいもの、様々な栄養素が配合されているものや、添加物・アレルゲン不使用のものがおすすめ
源氏パイは乳児期の子どもには不向きですが、大人の私にとっては大好きなお菓子の一つです。
子どもの発達に合ったおやつを選んで、お子さんとの楽しいおやつタイムを過ごしてくださいね♪