発売以来、多くの人に愛されてきたカップヌードル。
短時間でできあがるその手軽さとやみつきになる美味しさから、日ごろの軽食や受験生の夜食、非常食などの様々な場面で食べられてきました。
最近は工場で製品の製造過程を見学できたり、カップヌードル作りを体験することができるカップヌードルミュージアムがオープンしたりと、味以外に製造過程も楽しめるようになっています。
そんな身近なカップヌードルですが、皆さんは開発されてから現在に至るまでの「カップヌードルの歴史」について考えてみたことはありますか?
この記事では、意外と知られていない「カップヌードルの歴史」について「開発から現在までどんなドラマがあったのか」「味は何種類あるのか」「世界進出しているカップヌードルたち」の3つのトピックに焦点を当てて解説していきます!!
カップヌードルの歴史
それではさっそくカップヌードルの歴史について解説していきます。
開発者「安藤百福」
まず、カップヌードルを語るうえで外せないのが、開発者の安藤百福。
安藤百福は、1910年3月5日に日本統治下の台湾で生まれました。
幼いころに両親を亡くし呉服屋を営む祖父母に引き取られた安藤は、チャレンジ精神と事業意欲が旺盛な性格で、若いころから繊維事業や炭焼き事業などの様々な事業に取り組みました。
転機は第二次世界大戦終戦後、大阪近くの闇市で1杯のラーメンを食べるために並ぶ行列を見たことでした。
当時、安藤は自分が理事長を務めていた信用組合が破綻してしまい無一文時の状態でしたが、闇市の様子を見て、「食の大切さ」と「日本人は麺好きである」ということを確信し、「お湯があれば家庭ですぐに食べられるラーメンを作ろう」と決意したのです。
そして多くの試行錯誤を重ねて、1958年に誕生したのが世界初のインスタントラーメンである「チキンラーメン」でした。
1971年9月カップヌードル誕生
続いて、カップヌードルの誕生までの経緯について解説します。
1966年に安藤が欧米を視察した際、コップに麺を入れてフォークで食べる担当者を見て、「インスタントラーメンを世界食にするためには、食習慣の違いを打破しなければならない」と考えたことがきっかけで、「カップヌードル」の開発が始まりました。
安藤は40種類以上の試作品を作り、「『片手で持てる大きさ』『軽い』『断熱性に優れている』『経済的』な容器」、「カップの中間に固定され出荷時に壊れにくい麺」を追求しました。
そしてついに、「チキンラーメン」の誕生から13年後の1971年9月、そうした工夫が惜しみなく詰め込まれた「カップヌードル」が誕生したのです。
今では知らない人はいないほどの人気を誇るカップヌードルですが、発売当初は袋麺に比べて1食100円と高値だったため、あまり店頭に並びませんでした。
ところが安藤の斬新な宣伝方法や、「あさま山荘事件」で機動隊と隊員たちがカップヌードルを食べる様が映し出されたことで、後に生産が追い付かなくなるほどの売れっぷりになったのです。
ここまで開発者の紹介と共にカップラーメンの歴史について解説してきましたが、どうでしたか??
開発者の安藤百福が飲食産業とは全く違う分野からスタートしていたなんて驚きですね、、Σ(・□・;
日清のHP(安藤百福クロニクル | 日清食品グループ (nissin.com))でも開発の経緯が詳しく紹介されているので、もっと詳しく知りたい方は合わせてそちらもご覧ください!!
カップヌードルの味の種類は何種類あるの?
それではカップヌードルの味の種類について解説していきます。
2021年5月7日現在のカップヌードルの総種類数は、なんと「43種類」!!
今までは欧風チーズカレー味や謎肉キムチ味などの変わり種が登場していましたが、最近は糖質や塩分を抑えたものが開発されるようになりました。
美味しいだけでなく健康にも配慮したカップヌードルが食べられるなんて幸せですね(^▽^)
ちなみに、メインの3種類である「カップヌードル」は1971年に、「カップヌードルカレー」は1973年に、「カップヌードルシーフード」は、1984年に発売されました。
世界進出しているカップヌードルたち
前述しましたが、安藤百福は「世界で売れるインスタントラーメンを作る」ことを目標としてカップヌードルを開発しました。
そのねらい通り、明確な数は分かりませんが、現在はアメリカ、インド、ブラジル、香港、ドイツなどの世界各国で発売されています。
ここでは、初の海外進出先であるアメリカと、味の種類が多いブラジルの2か国のカップヌードルを紹介します!
アメリカ
アメリカでは「チキン」「ビーフ」「シュリンプ」「ホット&スパイシーシュリンプ」「スパイシーライムシュリンプ」「スパイシーチリチキン」の6種類のカップヌードルが発売されています(2021年5月7日現在)。
アメリカに進出した当時の1973年には3種類のみの販売だったにもかかわらず、今では倍の6種類を販売しているということは、きっと万人受けする美味しさなんですね!!
ブラジル
ブラジルでは「ビーフ」「バーベキューソースリブ」「シーフード」「スパイシーチキン」「ベジタブル」「ボロネーゼ」「チェダー」「てりやき」「やきそば」「カレー」の10種類のカップヌードルが発売されています(2021年5月7日現在)。
インスタグラムのブラジルのカップヌードルのアカウント(cupnoodlesbrasil)には、ユニークなCMや美味しそうなカップヌードルがたくさん載っているので、一度ご覧になると面白いと思いますよ!
おわりに
ここまでカップヌードルの歴史を振り返りつつ、味の種類や海外の製品を紹介してきましたが、どうでしたか?
皆さんがカップヌードルの歴史を知って、カップヌードルを食べるときに今までとはまた違った楽しみ方ができれば幸いです!
読んでくださってありがとうございました!!