【パティシエ】辞めたいと思う人へ。
パティシエやパン職人、料理人、キツイ仕事ですか?
キツイと思う理由といえば主に対人関係、過重労働、低賃金、やりたい仕事をさせて貰えない、でしょうか?
恐縮ですが、私はそういう事であまり悩んだことが無い人間でして、、
辞めたい人の気持ちに寄り添うことは出来ませんが、私が辞めなかった理由はメンタルがメチャクチャ強い事、自尊心の高さです。(もちろん、嫌な思いもしてきましたよ、たぶん、)
"頑張っていれば必ず報われる"
そう言ってしまえば話が終わってしまいますが、パティシエを辞めたいと思っている人に本当に必要なのは励ましや優しい言葉、愚痴を聞いてあげることなのでしょうか?
綺麗事(パティシエは素晴らしい仕事的な)を並べたてるのは簡単ですが、もっとリアルな意見を聞きたくないですかね?
今回の主旨は、そんなありきたりな事を言うのは他のサイトに任せて、辞めない人(私)の傲慢さや仕事術を解説し、辞めないですんだ方法をお伝えできればと思います。(それが出来れば苦労しないかもですが、反面教師的に考えてもらえればと思います)
【パティシエ】辞めたい?対人関係は応戦するしかない
【パティシエ】辞めたい理由の大半は人間関係です。
理不尽と感じたら即、対応を
どの職業、職場も一緒だと思いますが、同僚、先輩や上司というのは厄介な存在ですね。
その狭い厨房でしか通用しないローカルルールを強要されたり、偉そうな態度に翻弄されるのはストレスでしかないです。
それに対応するには、その意味の分からないルールにはどんな理由があるのかをとことん追及(相手が逃げるまで)して相手を追い詰めるのが有効です。
コツは相手を怒らせて自分は冷静でいることです。感情的になると人は醜態をさらします。
そんな性格のキツさがあれば苦労しませんが、仲良しグループではなく職場なのです、ドラマや漫画のような幻想は捨てて戦うしかないですよ。
たまたま自分にとって居心地の良い職場に当たるかどうか、そんなくじ引きのような事を期待するのは甘い考えですね。
この時点で無理ならパティシエ(職人)を諦めた方がいいです。
仕事が早い=仕事ができる人
勘違いというか、仕事は利益を出して成立します。
お金を払って教えてもらう学校ではなく、決められた時間内で沢山お菓子を作る事が利益につながります。
先輩や同僚が10分で終わる仕事を10分で終わらせる事が出来なければ、利益にならない無能のままですね。
丁寧さも必要ですが、どんな言い訳をしても手が遅く仕事が早く終らない人は認められないのです。
先輩より早く綺麗に仕事を終らせてマウントを取って下さい。
【パティシエ】辞めたい?キャリアアップ出来ない職場はさっさと辞める
何年か勤めて、求める仕事をさせて貰えないと判断したら、他に移る事を考えた方がいいです。
若い内に早く仕事を覚えておく
パティシエなど職人はなるべく早く一通りの仕事をこなせるようになっていなければ、経験の浅い弱点を残したままで自信を持つことが出来ません。
居心地の良い職場であっても、新しい仕事をさせて貰えなければ職人としては停滞でしかありません。
私はパン職人を5年やって、次はどうしてもパティシエの仕事を覚えたかったので会社を辞めましたが、パンの経験者という事で次の会社でもお菓子の仕事をさせて貰えず、すぐ辞めて転々とした時期がありましたね。
どのレベルの職人を目指すのかによりますが、お菓子やパンで自分に作れない物は無いという自信を持つことがパティシエなど職人を続けるモチベーションになっています。
【パティシエ】辞めたい?低収入、長時間労働を回避するには大企業に勤めるしかない?
パティシエなど製造小売業、外食産業はすべからくブラック企業です。
なぜそうなるのか詳しい説明はしませんが利幅の少ない商売なのです。
大きな会社に見えても実は死ぬほどブラックです。
社名は出せませんが、誰もが知ってるようなあの会社、この会社も社員となればかなりの長時間労働を要求されます。
アルバイトで時給で働く分には普通ですが、中間管理職などはかなりキツイですよ。(冒頭のグラフにある通り、給与も安い!余計ですが私は平均より上でした)
それでも頑張れる人にしか向いてません。
大きな会社でも上場してるような大企業に就職しましょう。労働コンプライアンスを守ってくれ易いです(隠蔽しがちですけどね、、)
個人店は論外
たとえ有名パティシエの店であっても、100%薄給なので長く勤めるのは厳しいと思います。
今も昔も有名店で働くのは自分のキャリアの為に通過するという認識でいいです。
自分で知識を得たり、自宅で陰ながら練習することが重要なのです。
結局の所、独立して自分の目指す仕事をするしかない
シェフや同僚のパワハラが酷い、長時間労働、低賃金など、はっきり言ってろくな職業じゃないですね。
そういう事から解放されるには独立するしかありません。(自己責任で)
パティシエの業務自体には、資格は必要ありません。調理師免許も不要です。
引用元:パティシエになるには
パティスリーを開くのは衛生責任者の資格を1日講習を受けて取るだけです。
誰でも明日からパティシエになれるのですね。
パティシエはスイーツを通して人を幸せにする事が本望です。
それは会社や厨房の狭い世界で巧く立ち回る事ではないのです。
自分のやり方を探すのもパティシエを辞めない方法だと思います。
まとめ
パティシエは良い大学を出たり凄い資格がないと成れない職業ではないです。
誰でも就くことが出来て(専門学校に行く必要もない)待遇的に悪いのは当然で、客観的に普通に考えればやりたくない仕事じゃないでしょうか?
私が仕事を始めた30年ほど前は料理屋、ケーキ屋、パン屋など食に関わる職種は大学に行かない勉強をしなかった若者が就く代表的な仕事でしたが、その頃と現在の給与水準というものは全く変わっていません。(税、保険など値上がりしているので実際はもっと悪い)
これの意味するところは日本経済の停滞ですが、近年はメディアによる華々しいパティシエの活躍がクローズアップされ、理想と現実の差がどんどん開いてしまったという事です。
イメージは底辺から抜けたようですが、現実は昔と変わってないのです。
そのギャップの激しさからパティシエを辞めたいという悩みが尽きないのは理解できますが、はっきり言えば甘えです。
しかし、パティシエという職業自体は人にスイーツを通じて幸せを与える尊い仕事です。
その尊さと引き換えにある程度の厳しさは諦めるしかないと思いますが、時代は変わりつつあり、新しい形のパティシエ像というものを模索する時期になっているのではないでしょうか?
それが何なのか私も全く想像できてませんが、30年弱職人を続けてきた老害の考えより、若い職人の中から新しいアイディアが出てくることが望ましいと思うのです。