【シフォンケーキ】は家庭で作ってみたくなるお菓子の代表ですが、上手に焼くのは本当に難しいです。
レシピも沢山紹介されていますが、ちょっとこの配合じゃあ無理じゃないかなと思える物もあります。
シフォンケーキの失敗の原因は沢山の要素がありますので一言で表すのはちょっと無理ですね、、
今回は一番肝心だと思われるシフォンケーキの配合についての考察、上手く焼けない時の対処法、焼く時の注意点を解説したいと思います。
型抜きに関してはゆっくり慎重にやるしかないと思います。。
【シフォンケーキ】失敗の原因とは?
よくある失敗の例として、しぼんで中身に穴が空くという事があります。
しぼむ理由①
1つ考えられるのが、小麦粉、砂糖が少ないという事。
卵や加える水分(牛乳など)に対して小麦粉や砂糖が少なすぎると、気泡を取り囲む壁が弱く、スポンジ状を維持できません。
シフォンケーキは普通のスポンジ生地と比べて、スポンジの骨組みとなる材料が少ないです。
その分、ちょっとしたミスで、しぼんだり、穴が空いたりするのです。
しぼむ理由②
2つ目は焼いている時に膨らみ過ぎているからです。
膨らみ過ぎた状態とは、激しい水分の蒸発に耐えきれず、気泡を取り囲む壁(生地そのもの)が爆発したような状態です。
オーブンから出して、アツアツの時は水蒸気が沢山出ていて、膨らんだ状態ですが(破れた風船に空気を送り続けているイメージ)、冷めるとしぼんでしまいます。
レストランで提供されるスフレみたいですね。
膨らみ過ぎると、しぼみ過ぎる、という感じです。
しぼむ理由②、の理由
では、膨らみ過ぎる理由です。
オーブンの温度が高過ぎると激しく水分が蒸発してよく膨らみますが、シフォンケーキの場合、主な原因は卵白に問題があると思われます。
メレンゲが強すぎる
新鮮な卵白は表面張力が強く、泡立てるとたくさん空気を取り込んで、ボリュームのあるメレンゲを作ることができます。
- メレンゲを泡立て過ぎる→膨らみ過ぎる
- シフォンケーキの生地が均質に混ざりきっていない(メレンゲが残ってる)→膨らみ過ぎる
このボリュームあるメレンゲはシフォンケーキを作るのに必要ですが、膨らみ過ぎると失敗することは説明しました。
強いメレンゲでふわふわのシフォンケーキを作りたいですが、メレンゲが強過ぎると膨らみ過ぎてしまいます。
失敗する理由③ 型が悪い
キレイなシフォンケーキを焼くなら、アルミ製の型一択です。
100均で売ってる紙型でも大丈夫ですが、パティシエは100%アルミ型をつかいます。
アルミ型じゃないとダメな理由
シフォンケーキは焼き上がったら逆さまにして冷まします。
重力でつぶれるのを防ぐ為ですが、型に生地がびっしりくっ付いてないと意味ないのです。
まれにテフロン加工されたシフォンケーキ型が売ってますが、生地が型から剥がれてしまうので必ず失敗します。
シフォンケーキ型としては使えません。
【シフォンケーキ】失敗しない為の対処法
何度やっても失敗するなら、以下の対処法を試してみましょう。
- 小麦粉を1割くらい増やしてみる
- 加える水分を1割くらい減らす
- メレンゲをいつもより緩めに泡立てる
- いつもより生地をよく混ぜる(ちゃんと均質にする)→穴が空きを防ぐ
- 泡切りをしっかりやる(生地が出来たらすぐ焼かずに、大きな泡が浮いてくるので潰す)→これも穴空きを防ぐ
- オーブンの余熱が高過ぎないか?
- 水溶化卵白を使う→COOKPAD(ボリュームが出過ぎるのを防ぎます、シフォンケーキにも有効です)
- シフォンケーキ専用の型を使う
あと、レシピはネットなど素人のいい加減なものではなく、有名パティスリー、パティシエの責任あるレシピをえらびましょう。
【シフォンケーキ】作ってみた
今回は私の敬愛するベルグの4月というケーキ屋さんの紅茶のシフォンケーキのレシピで作ってみようと思います。
卵黄 90g
塩 少々
水 60cc
紅茶のティーバッグ 2袋
紅茶のリキュール 10cc
サラダ油、生クリーム 各45g
メレンゲ
卵白200g グラニュー糖110g
薄力粉 65g
紅茶の粉末 3g
ベーキングパウダー 少々
人気のケーキ、家庭画報より
このレシピは、、小麦粉少ないですね、、失敗しそうですw
今回のレシピは小麦粉が少なく、失敗しそうなので、膨らみ過ぎないように卵白の水溶化を行いました。
私はフランス菓子の人間なので、シフォンを作るのは久々ですが、一応、焼けました。
最低、半日くらいは放置して冷ましたほうがいいですよ!
まとめと実食
シフォンケーキというと、かなりの方々が作り方を考察していますが、失敗する原因のほとんどは、強いメレンゲによる"膨らみ過ぎる"事です。
しかしながら、レシピによっては小麦粉が多く失敗しにくい簡単なレシピや、ギリギリまでしっとりフワフワを追及したレシピもあります。
当然、難易度もかなり違ってきます。
さらに、生地は出来ていても、型が悪かったり、オーブンの温度のせいの場合もあります。
対処法としては素人のレシピではなく、ちゃんとしたレシピで作る事ですが、どうしてもダメなら今回示した対処法を試して下さい。
偉そうな事を書きましたが、私の焼いたシフォンケーキを晒します。
さて、今回は型をアルミ製でなく、100均で安く済ませてしまったので不本意な結果になりましたが、生地の方は問題なくできました。
まさに、絹(シフォン)のようなとろける食感で、驚くほどしっとりしています。
さすが、ベルグの4月のレシピという所です。