見た目が特徴的かつ、様々な味がある和菓子で思い浮かぶものといえば、たい焼きです。
つぶ餡やこし餡を、昔から考えられる目出度いことを表現する形である、鯛の形をした生地が包む和菓子は特徴的ですね。
私が学生時代に食べたベーコンチーズのたい焼きは、とても人気で良く売り切れていたところを覚えています。
そんな、昔から馴染みのあるたい焼きにはどんな歴史があるのでしょうか?
今回は、たい焼きの歴史について、紹介していきたいと思います。
たい焼きとは
たい焼きは、元々今川焼きから派生した歴史ある和菓子です。
今川焼と同様に小麦粉に、砂糖や卵、水、膨張剤を混ぜ合わせた生地を、鯛の形に両面を焼いた和菓子です。
生地の間には、小豆のつぶ餡を入れています。
生地は薄く、生地の挟まっているつぶ餡はたっぷりと入っていることがおいしいと評価されています。
洋菓子要素のあるカスタードやチョコレート、近年ではおかずたい焼きと名前通り和菓子とは大きく外れた、チーズ、カレーなど味のバリエーションも豊富です。
生地自体の変化もあり、通常の黄金色の生地とは異なり白い生地や、クロワッサン生地を使用したたい焼きも存在しています。
たい焼きの歴史や起源とは
「1909年(明治42)に創業した、東京麻布十番の浪花屋総本店の初代が創作したもの」
「参考書籍:たべもの起源事典(著者:岡田 哲)」P275より抜擢
「大阪から東京に出てきた神戸清次は、今川焼きを始めたが一向に売れず、亀の形の亀焼きも失敗する」
「参考書籍:たべもの起源事典(著者:岡田 哲)」P275より抜擢
「ところが、めでたいのタイの姿にしたところ、芝の金助町(金杉)辺りでリヤカーを引いて、飛ぶように売れたという」
「参考書籍:たべもの起源事典(著者:岡田 哲)」P275,P276より抜擢
参考書籍:たべもの起源事典
引用元より、たい焼きができた理由は、今川焼きが売れなかったことからと、多くの人は想定していなかったのではないでしょうか?
特にたい焼きを生み出す前に、作られた亀焼きという菓子があったことを知る人は少ないはずです。
目出度いことを印象がある、鯛の姿を形どった菓子まで、たどり着く努力は想像もできないでしょう。
開発者を、強く尊敬します。
たい焼きを初めて知った人が思うことは
たい焼きを初めて知る人、特に外国人の方は鯛を焼いたもの、生地の中には鯛が入っていると勘違いをする人がいます。
理由の多くは、近年では少なくなっていますが、商品名から鯛が使われていると連想するからです。
私の学生時代で、同じ学年の留学生の方から、ちょっとした雑談で、「初めて、たい焼きを見たとき、何故たい焼きは鯛が入っていないにたい焼きなのは、おかしい。たこ焼きはタコが入っているのに・・・」のニュアンスで聞かれたことがあります。
その時は、他の方が鯛の形取っているからと答えていましたが、横で聞いていた当時の私は「確かに、たこ焼きはタコが入っているのに、たい焼きは鯛が入っていないのにたい焼きって名前になったのだろう?」と、疑問を浮かべたことがありました。
同じ考えを持っている人がいるのでは調べて見ると、予想以上に疑問に思っている方が多いようです。
このようにたい焼きは、鯛を使ったものと勘違いをする人もいます。
たい焼きの進化
地方や地域など、たい焼きへの変化があります。
例えば、周囲の皮をわざと残し全体が四角い形のたい焼きや鯉のぼりの形です。
その中でも、一際ブームとなったたい焼きを紹介いたします。
白いたい焼き
約10年前に、大ブームとなっていた白いたい焼きです。
当時は、たい焼きながらでんぷんを生地に混ぜたことで、もちもち食感を生み出し大ブームとなったほどです。
そのため、白いたい焼き専門店ができるほど人気となります。
しかし、2年ほどでそのブームが終わってしまいました。
多くの白いたい焼きの専門店がなくなってしまいましたが、コンビニや一部地方などに販売していると情報があります。
気になる方は、調べて見るのもいいでしょう。
クロワッサンたい焼き
2013年から、クロワッサンたい焼きは、たこ焼きで有名な銀だこが展開している「銀のあん」というたい焼きブランドから販売されました。
24層に仕上げたクロワッサン生地を、鉄板の両面から高温で一気に焼き上げる独特な手法により、サクッ”とした食感が生まれ人気メニューとなっています。
2022年1月時点であずき、クリーム、スイートポテトの三種類の味があります。
まとめ
普段から身近にあるたい焼きですが、歴史を紐解いていくとたい焼きは、偶然生まれたことに意外だったと思いませんか?
しかし、普及したもの、人気があるものというのは、閃きや運も絡んでいます。
今後も、大人から子供まで人気のあるたい焼きが、進化していく歴史を体感しながら食べるのもいいのではと思います。