先日、若い研修医の先生が手術を終えて戻ってくるなり、ポケットからカロリーメイトを出して食べ始めました。
それを見ていた科部長先生が
私も研修医のころは、24時間じゃ足りないくらい忙しかったからね。カロリーメイトは片手で食べられて、栄養も摂れるし毎日お世話になっていたよ。
えぇ〜先生の研修医時代からあったなんて、カロリーメイトの歴史はいつから始まっているんですかね?
カロリーメイトが発売されたのは1983年(昭和58年)。
栄養の基本は普段の食事でバランスの良く摂ることですが、忙しくてどうしても食べられない、小腹が空いて集中力がなくなる、外食が多いので栄養バランスが不安…そんな時に役立つのが”バランス栄養食”カロリーメイトです。
30年以上愛されているカロリーメイトは、どのような歴史を歩んできたのか…私も知りたくなり調べてみました。
この記事では
- カロリーメイトが生まれたキッカケ
- カロリーメイトができるまで
- カロリーメイトのこだわり
などをご紹介しています。
この記事を読んでカロリーメイトの歴史を知ったあなたは、カロリーメイトの凄さを改めて感じることでしょう。
カロリーメイト誕生の歴史
1983年(昭和58年)に発売
カロリーメイトを作っているのは、大塚製薬という製薬会社です。
「健康の基本はバランスのとれた食事である」という考えのもと、1983年(昭和58年)に”バランス栄養食”カロリーメイトが発売されました。
カロリーメイトができるまで
「いつでもどこでも」「誰にでも」「手軽に」栄養をバランスよく摂れるように開発
カロリーメイトが誕生したのは1980年代。
当時の日本はインスタント食品の増加や食の欧米化で、今までと食事のスタイルが変わり栄養面で様々な課題が増える傾向にあり、ライフスタイルが変化の変化から朝食をたべないビジネスマンや学生が増加したのをキッカケに、いつでも、誰でも、手軽に栄養をバランスよく摂れるようにカロリーメイトは開発されました。
医療用の流動食からヒントを得たドリンクタイプ
「カロリーメイト ドリンクタイプ」の開発には6年かかった
病気の患者さんが、点滴ではなく口から十分な栄養が摂れるものを…と医師や栄養士が研究を重ね、開発されたのがカロリーメイトの原点となった濃厚流動食「ハイネックス-R」です。
この、病気の患者さん向けの栄養豊富な濃厚流動食を、健康な人の健康にも役立てられないかというところから、ドリンクタイプの開発が始まりました。
医療用では、味よりも機能が優先されますが、健康な方向けの商品ではやはり美味しくなくてはなりません。
栄養成分をたくさん入れようとすると、それぞれの成分の味や風味がケンカをして、おいしさには遠くなる…この味と栄養のバランスを整えるのに、試行錯誤を重ねた末、完成までに6年かかったそうです。
宇宙食がヒントになったブロックタイプ
- 5大栄養素(ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂質、糖質)をバランスよく配合
- ブロック4本には、1日に必要な量の約半分が含まれている
- どこから食べても栄養が偏らないように計算され作られている
「いつでもどこでもだれにでも食べられる朝食を作ろう」と考え、必要な栄養素が入っていて、消化吸収がよく、コンパクトで手軽に食べられる "宇宙食"とイギリスのお菓子”ショートブレッド”を参考にして作られました。
ブロック一本の中で、原材料や栄養が均一になるように作ってあり、これは、薬の処方と同様な正確さで作っているそうです。
カロリーメイトのブロックは1本が100kcal。半分に割ってもちゃんと50kcal、1/4にしたら25kcal、1/10で10kcalになるように作ってあるんだって!
名前の由来
カロリーメイトは5大栄養素(タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく含み、仲間の意味を持つ「メイト」を語尾につけてカロリーメイトという名前にしました。
引用元https://www.otsuka.co.jp/faq/caloriemate/01.html#:~:text=
カロリー+仲間で”カロリーメイト”だったんだね!
”バランス栄養食”が浸透するまで10年
「お菓子にしてはあまり美味しくない」「ジュースではないの?」「栄養食って何?」となかなか大ブレークにはならなかった
当時は、固形だったら”お菓子”、飲み物だったら”飲料”という分類しかなく、「病院でも使われているのと同じ栄養が手軽に摂れる」ということを広めるために、保健所と何回も話し合いを重ね「栄養調整食品」という新しいカテゴリーを作ったそうです。
しかし、「お菓子は美味しいもの」「ジュースは甘いもの」という認識がほとんどだった時代だったので、なかなか一般の人達には浸透しません。
まず、栄養の必要性をよく分かっている医師や栄養士の間で受け入れられるようになり、栄養や体調管理に気を使うアスリートに注目されはじめたのをキッカケに、徐々に広まっていきました。
1990年代に入り、世の中の女性のダイエットへの関心が高まり、無茶な食事制限をすると逆に美容に良くない…そこで食事替わりにカロリーメイトを摂ることを提案したところ、お菓子感覚で食べていた人にも、栄養バランスのとれた食事・代替食として認めらるようになっていきます。
こうして、売れ始めたのは、発売から10年経った頃だったそうです。
商品の歴史
- 発売からほとんど変わっていない黄色い箱とデザイン
- パッケージの英語は栄養成分が書かれている
ブロックタイプ
1983年チーズ味
1984年フルーツ味
1993年チョコレート味
世界中からチョコレートを集めて、一番合うのはどの味なのか食べ比べて作ったから、研究員さん達の体重が一気に増えてしまったんだって!
1996年ブロックタイプ2本入り
2本入りは、小さくてバックの中でもかさばらないし、食べすぎ防止にもなってとても便利ですよね。
2009年メープル味
2014年プレーン味
優しい甘さと食感を重視して作られたプレーン味は、ザクザクしていて「何が入っているのだろう?」と思うくらい、今までのカロリーメイトとは違う食感です。
ドリンクタイプ
1983年ミルク味、コーヒー味
1989年ニューカロリーメイトドリンク
2000年カフェオレ味、ココア味
2005年コーンスープ味
2019年ヨーグルト味、フルーツミックス味、カフェオレ味
ゼリータイプ
2002年アップル味
2016年アップル味、ライム&グレープフルーツ味、フルーティミルク味
2019年100kcal(コンビニ限定)
食べてみたかった幻の味
販売が終了になってしまったものもあったようです。
復活再販があれば、ぜひ食べてみたいです。
ベジタブル味
2000年に発売され2004年終了したベジタブル味。
カロリーメイトスティック
- ライトシナモン味(2001年〜2004年)
- チョコレート味(2002年〜2004年)
ポテト味
2007年に発売され、2014年に終了したポテト味。
まとめ
- カロリーメイトは、1983年に発売
- ブロックタイプは、いつでもどこでも食べられる“新しい朝食”として作られた
- ドリンクタイプは、医療用の濃厚流動食をヒントに作られた
- カロリーメイトは、1本できっちり100kcalでカロリー計算も簡単
- 5大栄養素(ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂質、糖質)がバランス良く配合
- ブロック4本で、1日に必要なビタミンの約半分が摂れる
5大栄養素がバランスよく含まれ、カロリー計算がしやすいので、忙しい朝食、運動時の栄養補給、残業時や塾通いの子供さんの間食としてもおすすめです。
”バランス栄養食”を上手に取り入れて、健康な毎日をすごしましょう。