- 昔の人はカカオ豆をどんなふうに使っていた?
- チョコレートの歴史を知りたい!
スイーツの代表ともいうべき、チョコレート。
チョコレートの原料であるカカオ豆の歴史は、ずっと昔の中南米で始まりました。
でも、その昔のカカオ豆の使い方は今とはかなり違っていたかも。
実はカカオ豆って、お金のような貴重で王様の飲み物だったんですよ。
この記事では、カカオ豆とチョコレートの始まりに深いつながりがあるアステカ文明でカカオ豆がどう使われていたか紹介します。
この記事を読めば、チョコレートを食べる時、ゴージャスな気持ちになれるかも?
アステカ文明的カカオ豆の使い方:儀式
アステカに伝わる神話によると、カカオは神様が人間にくれたもの。
そのためか、カカオの学名は「ティオブロマカカオ」で、ギリシャ語の「神=ティオ」と「ブロマ=食べ物」つまり「神様の食べ物」という名前がつけられています。
なんとも神秘的ですね〜
神様からいただいた大切なものなので、儀式や神様のための捧げ物として使われていたというわけです。
アステカ文明的カカオ豆の使い方:お金・ビジネス
神様からもらった貴重なものと考えられていただけあって、カカオ豆はアステカではお金として使われていました。
例えば、ウサギや魚はカカオ豆10粒、奴隷はカカオ豆100粒と交換ができたんです。
たった10粒で肉や魚と交換できるなんて、かなり価値が高いですよね。
カカオ豆は殻が硬く、保存や持ち運びに向いていることから、交易つまりビジネスにも重宝されました。
貢ぎ物として、カカオ豆産地からアステカ帝国の首都に運ばれていたようです。
カカオ豆の発祥はアステカじゃない?
カカオ豆とチョコレートの歴史については、不明なことが多いのも事実。
つい最近まで、カカオ豆の発祥地はアステカ・マヤ文明のルーツを持つ中米だと言われていました。
ところが、カカオ豆の希少品種の一つ・クリオロについて調査がされたところ、もっと古い時代にアマゾンつまり南米でカカオ豆が栽培・加工されたという説が浮上したのです。
実はこれがわかったのは2018年!
カカオ豆の起源は推定でなんと3600年前、中南米あたりでは本当に古くから親しまれてきたんですね!
アステカ文明的カカオ豆の使い方:薬・飲み物
カカオ豆はアステカ文明の時代から、疲れを取ったりエネルギーを回復させたりする力があると考えられていて、薬として使われていました。
アステカでは、カカオ豆をすりつぶしてとうもろこしやスパイスと一緒に混ぜたものを飲み物にしていました。
今のチョコレートとはまるで違う、苦くて辛い飲み物だったようです。
カカオ豆は貴重なものだったので口にすることができたのは、王様や貴族、戦いにエネルギーが必要な戦士たちだけ。
カカオ豆がチョコレートとなり、誰もが食べられるおやつに変身するとは、アステカの人たちは夢にも思っていなかったでしょうね。
カカオ豆ドリンクを愛した王様
王様を中心に一部の人しか味わえなかったカカオ豆のドリンク。
このカカオ豆ドリンクはショコラトル(もしくはショコアトル)と呼ばれていてました。
このショコラトルを飲みまくっていたのが、アステカの王様・モンステマ。
彼は黄金の器で1日に50杯もショコラトルを飲んでいたとか!
モンステマにショコラトルをご馳走になったスペイン人の将軍がスペインへカカオを持ち帰り、のちに砂糖を加えたチョコレートとしての新しい歴史が始まります。
チョコレートが今の形になるまでの歴史はこちらの記事で読めますよ↓
王様気分でチョコレートを味わって
アステカ文明で神様の食べ物として大切にされたカカオ豆、そしてアステカ王が愛したショコラトル。
チョコレートの始まりはとても神秘的で、ゴージャスでしたね。
そんな歴史をちょっと知っていると、次に食べるチョコレートの味がもっとゴージャスに感じるかも。
想像の中だけでも、王様気分でチョコレートを味わってみるのはどうでしょうか?