『全粒粉』という言葉=体に良いという口コミが多いですが、実はメリットばかりではありません!
全粒粉のものが体に悪いというわけではありませんが、良いものの選び方を間違えるとかえって体の不調の原因になる可能性もあります。
今回は、全粒粉のパスタのデメリットとメリットを詳しく調査しました!
なんとなく体によさそうだから全粒粉パスタを選んでいる人や、ダイエットや健康のために全粒粉パスタを食べている人は、是非参考にしてみて下さい。
全粒粉パスタが体に悪いと云われる理由
全粒粉パスタが体に悪いといわれる理由は以下の通りです。
全粒粉パスタのデメリット
- 消化が悪く胃腸に負担がかかってしまう
- 残留農薬の危険性
- カビ毒が付着している可能性がある
- フィチン酸がミネラルの吸収を阻害する
全粒粉パスタの4つのデメリットと注意点を、一つずつ詳しく解説していきます。
消化が悪く胃腸に負担がかかってしまう
全粒粉のパスタは、通常のパスタより不溶性食物繊維を多く含んでおり、水分で膨張し消化吸収に時間がかかります。
普段から便秘の人や胃腸が弱っている人が摂取しすぎると、便秘になったりお腹を下したりする可能性があります。
胃腸の負担を少しでも減らしたい場合は、鍋にたっぷりと水を張り、ゆでる2時間前から全粒粉のパスタを浸しておくと良いでしょう。
一晩水に浸してからゆでても、プリッとした歯ごたえが楽しめますが、一部ふやけてしまう種類のパスタもあるので注意が必要です。
残留農薬の危険性
外国製の全粒粉パスタは小麦粉パスタと違い、表皮や胚芽をすべて混ぜ込んで作っています。
生産時に殺虫剤や除草剤など強力な農薬が表皮や胚芽に付着し、出荷時に農薬が残っている可能性もあります。
輸入時に厳しい残留農薬量の検査を行っていますが、少量私たちの口に入る可能性は否定できません。
農薬を過剰摂取してしまうとどうなるの?
農薬中毒症になると、めまいや吐き気、皮膚のかゆみや発熱などの症状があります。
しかし、たとえ毎日食べたとしても、発がん性など健康被害につながる確率は限りなく低いです。
心配な人は、外国製より日本製を選べば残留する農薬も少なく、『有機JASマーク』がついている商品であれば化学合成肥料や農薬を使用していないので安心ですよ♪
外国製ですが、『アルチェネロ』は有機JAS認定のオーガニック全粒粉パスタで有名です。参考までに♪
カビ毒が付着している可能性がある
カビ毒は穀物やナッツ類の表皮に付着する可能性が高く、規制値を超えなければ国内に流通します。
カビ毒を摂取してしまうとどうなるの?
デオキシニバレノール(DON)とニバレノール(NIV)
引用:食品安全委員会PDF
DON と NIV は麦類などで、赤カビ病の原因となるFusarium(フザリウム)属のカビが産生するカビ毒で、どちらも
日本で最初に発見されました。DON は日本を含む世界の温帯各地で、主に麦やとうもろこしで見られますが、NIV は世
界的には DON ほど問題になっていないものの、日本では麦類で汚染が報告されています。
体に問題ない少量のカビ毒を長期にわたって摂取すると免疫系などに影響が出る可能性があり、一度に大量摂取した場合は嘔吐や食欲不振が見られます。
カビ毒(赤カビ)は国産の方が危険?
農薬に関しては国産の全粒粉のが少量なのに対し、カビ毒は国産の方が混入する量が多いです。
穀物は乾燥した地域で生産されますが、日本では生育後期の6月~8月に雨が多く降る為、赤カビ病がまん延してしまう場合があります。
しかし日本人が全粒粉に限らず、一般的な小麦の量なら、一生毎日食べても問題ないとされています。
1~6歳の子供の場合は体が小さいので、一日の摂取量の上限を超えて発育など体に影響がでる場合があるので注意が必要です!
幼児の食事やお菓子で、全粒粉のパスタやパンなどを選ぶのであれば、栄養価は高いですが『毎日』は避けた方が良いでしょう。
フィチン酸がミネラルの吸収を阻害する
全粒粉パスタにはフィチン酸というビタミンBの仲間の成分が含まれており、摂取しすぎるとカルシウムや鉄などの吸収を阻害してしまいます。
しかし、フィチン酸には保湿効果やシミやくすみの予防など美肌効果があり、化粧品などにも広く使用されています。
脳卒中や動脈硬化の原因となる血液の不調を緩和させる効果も期待されており、過剰摂取しなければ体に良い成分になります。
全粒粉パスタを食べた時は、一緒にミネラルを補給しておくと良いでしょう。
全粒粉パスタのメリット
デメリットを知らないと体に悪影響がある場合がありますが、知った上で安全な全粒粉パスタを適量食べる分には、メリットが多いです。
全粒粉パスタのメリット
- 食物繊維など不足しがちな栄養素が豊富
- ポリフェノールの抗酸化作用
- 腹持ちが良い
- 低GI(血糖値の上昇がゆるやか)
ダイエットに取り組んでいる人や血糖値がきになる人には全粒粉パスタはおすすめです。
順番にメリットを詳しく紹介していきますので、参考にしてみて下さい。
食物繊維など不足しがちな栄養素が豊富
全粒粉パスタには現代人が不足しがちな栄養素が豊富に含まれています。
数値はおおよその値ですが、全粒粉と小麦粉のパスタの栄養素を比較してみました。
オーマイ うれしい自然の恵み 全粒粉スパゲッティ 1.6mm 結束(100g) | オーマイ スパゲッティ 1.5mm 結束タイプ(100g) | |
エネルギー | 347kcal | 362kcal |
たんぱく質 | 14.3g | 12g |
炭水化物 | 69.9g | 74g |
食物繊維 | 8.5g | 1.7g |
鉄 | 4.0㎎ | |
マグネシウム | 113㎎ | |
マンガン | 3.2㎎ |
全粒粉パスタだと、食物繊維の量がおよそ5倍になり、鉄やマグネシウムなどのミネラルも豊富で栄養価が高いことがわかります。
食物繊維は便秘の解消やむくみ撃退にも効果があるので、沢山摂りすぎると体の不調の原因にもなりますが、体調が良く、適量の摂取なら体に良いですよ。
ポリフェノールの抗酸化作用
全粒粉パスタには、ポリフェノールが含まれる小麦の表皮や胚芽を使われており、ポリフェノールには抗酸化作用があるため、動脈硬化などの生活習慣病の予防やアンチエイジングの効果が期待できます。
フィチン酸にも美肌効果が期待できるので、お肌が気になる人は是非全粒粉パスタを試してみましょう!
腹持ちが良い
全粒粉パスタは食物繊維が豊富なので、通常のパスタと比べて少量で満腹になり、消化に時間がかかるため腹持ちが良いです。
空腹を感じにくく栄養も豊富なために、ダイエット中の食事の置き換えで全粒粉パスタを選んでいる人は多いですが、カロリーや糖質は通常のパスタとほぼ変わらずあるので、食べ過ぎには注意が必要です。
1食あたりのパスタの目安は100g程度ですが、ダイエット中の人は80g以下に抑えたほうが良いでしょう。
低GI(血糖値の上昇がゆるやか)
白米など、主食の中でもパスタはGI値が低く、全粒粉パスタはさらに低いので体に優しく、食べても太りにくいです。
炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードを現した数値です。一般的にGI値の低い食品は、血糖値が急激に上がることの抑制効果が期待できる食品といわれています。逆にGI値の高い食品は、血糖値を急に上げてしまうことになります。
Yomeisyu HPより引用
主食のGI値は、白米88・パン95・うどん85・パスタ65・全粒粉パスタ50で、全粒粉パスタは血糖値の上昇がゆるやかな低GIの食材です。
血糖値が急上昇するとどうなるの?
血糖値が急上昇すると、糖の数値を抑えるべく体内のインスリンたちが大量に派遣されます。
「お、糖が沢山あるぞ!中性脂肪にしてため込もう!!」とインスリンたちがブドウ糖を中性脂肪に変換して皮下脂肪をため込む作業をします。
いっきに作業するので、今度は血糖値が急降下しすぐに空腹になり食べ過ぎてしまう悪循環に陥ります。
しかも、GI値の高いものばかり頻繁に食べて血糖値が高いままの状態だと、インスリンたちの作業が滞り、糖尿病になってしまいます。
人もインスリンも適度な仕事量で残業なしのが快適なのですね♪
まとめ
全粒粉パスタが体に悪いといわれるのは以下の理由が原因でした。
全粒粉パスタのデメリット
- 消化が悪く胃腸に負担がかかってしまう
- 残留農薬の危険性
- カビ毒が付着している可能性がある
- フィチン酸がミネラルの吸収を阻害する
しかし、安全性の高い商品を選び、食べる量などをに注意すれば、全粒粉パスタはメリットが多いです。
食物繊維などの栄養が豊富で、美肌効果があり低GIで太りにくくダイエットにも効果的です。
デメリットを怖がり過ぎずに、是非この記事を参考に、ご自身に合った全粒粉パスタを選んで試してみて下さい。