ダイエットや健康に良いといわれ、注目を集めている米粉パン。
しかし、なぜ米粉パンがダイエットに良いのか知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は米粉パンには本当にダイエット効果があるのか、カロリーは低いのかを徹底調査していきます!
米粉パンとは
米粉パンとは、小麦粉を使わず米粉を使用して作られたパンのことです。
100%米粉のものと、米粉を原料として小麦粉も添加されているものの2つのタイプがあります。
米粉パンの味は小麦粉で作られたパンとあまり変わりはなく、もちもちとした食感でほんのりと甘い風味が特徴です。
米粉パンは小麦粉アレルギー対策としても人気があり、体に優しいパンとして注目を集めているんですよ。
米粉パンのカロリーは低いの?
米粉のカロリー
まずは米粉自体のカロリーを調べてみましょう。
米粉と小麦粉(薄力粉・中力粉・強力粉)のカロリーを比べてみます。
- 米粉:374kcal
- 薄力粉:367kcal
- 中力粉:367kcal
- 強力粉:365kcal
米粉のカロリーが1番高いのですね。
なんだか、本当にダイエット効果があるのか不安になってきちゃいましたね。
では次にパンのカロリーを比較をしてみましょう。
米粉パンと小麦粉パンを比較
パスコ
国産小麦と米粉のロール | 99kcal (一個当たり) | |
超熟ロール | 112kcal (一個当たり) |
神戸屋
米粉入り もっちり食パン | 225kcal (100gあたり) | |
もちふわ | 269kcal (100gあたり) |
日本ハム
みんなの食卓® 米粉パンスライス | 268kcal (100gあたり) | |
みんなの食卓® お米で作ったまあるいパン | 249kcal (100gあたり) |
粉の状態では米粉のほうがカロリーが高かったのですが、パンになると米粉パンのほうがカロリーが低いようですね。
大差はないですが、同じブランドの似たような種類のパンで比べるとカロリーの違いが分かりますね。
パンになると米粉パンのほうがカロリーが低くなる理由は水分量にあります。
米粉パンのほうが水分量が多いのでカロリーが低くなっているんですよ。
また、スーパーで売っている米粉パンは100%米粉ではないのでアレルギーの方は注意してください。
最後に載せた日本ハムの米粉パンは食品アレルギー対応のパンですので、アレルギーをお持ちの方はよく調べてから購入しましょう。
米粉パンがダイエットに良い理由
米粉パンのほうがカロリーが多少低いということが分かりましたね。
それでは、今からなぜ米粉パンがダイエットに良いといわれているのか理由を調べていきましょう!
米粉パンのダイエット効果は主に4つあります。
<米粉パンのダイエット効果>
- 油の吸収率が低い
- 良質なたんぱく質を含んでいる
- 腹持ちが良い
- グルテンフリー
油の吸収率が低い
米粉は小麦粉に比べて油の吸収率が低いのです。
油の吸収率を具体的にみてみると
- 米粉21%
- 小麦粉38%
と、米粉のほうが吸収率が低いことがわかりますね。
例えば、揚げ物の衣。
小麦粉よりも米粉にした方が無駄な油の吸収を防ぎ、ヘルシーに仕上がりますね。
良質なたんぱく質
米粉は小麦粉に比べて栄養素が豊富です。
炭水化物・たんぱく質・脂肪・ビタミンなどをバランスよく含んでいます。
特にたんぱく質の栄養素が優れています。
たんぱく質は、「アミノ酸」という成分が合成されてできているのですが、アミノ酸にもさまざまな種類があり、食材によって合成されているアミノ酸の種類も異なります。
中でも「必須アミノ酸」という体内では作ることのできないアミノ酸は重要な栄養素で、必須アミノ酸が多く含まれているほど良質なたんぱく質といえます。
必須アミノ酸がどのくらいの割合で含まれているかを数値化した「アミノ酸スコア」というものがあり、その数値が高いほど私たちにとって「良質な食べ物」ということになりますね。
アミノ酸スコアはお米が65、小麦粉が41です。
お米と米粉は同じなので、米粉パンのほうが良質なたんぱく質が含まれていることがわかりますね。
腹持ちが良い
米粉パンは小麦粉パンよりも水分量が多いため、腹持ちが良いといわれています。
また、もちもちとした食感が特徴なので噛む回数も自然と増え、たくさん噛むことで満腹感が得られるのです。
その結果、ダイエット中の余分な間食や食事を抑えることができるんですよ。
噛むことはダイエットの味方
よく噛むことはダイエット効果を期待できるんですよ!
噛むことがダイエットにつながる主な理由として4点あげられます。
- 消化吸収を高める
- 食欲抑制効果が期待できる
- 満腹感が長持ちする
- カロリーを消費する
それでは1つずつ見ていきましょう。
- 消化吸収を高める
しっかりと食べ物を噛むことによって、食べ物がすりつぶされ、胃腸への負担を大幅に軽減してくれるのです。
結果的に消化吸収を高めることにつながりますね。
胃腸への負担が軽減することで、代謝の低下を防いで脂肪が燃えやすい身体づくりにつながるんですよ。
- 食欲抑制効果が期待できる
人は食べ物をたくさん噛むことによって「満腹中枢」が刺激されて、食欲を抑制する効果のあるホルモンが分泌されるのです。
その結果、食べすぎを防いでダイエットへと繋がるのですね。
実際、「食べすぎてしまう」という方の多くは、咀嚼が少なく、ドカ食いのような食べ方をしているケースが多い傾向にあるみたいです。
食べすぎ予防のためにしっかりと噛んで食事をすることを心がけることは良いことですね。
- 満腹感が長持ちする
先ほど述べた食欲を抑制するホルモンは長時間分泌されます。
ですので、「さっき食べたのにもうお腹が空いちゃった」ということを防いでくれます。
食べても食べてもお腹がすく人や、食後しばらくすると空腹を感じてしまう人はよく噛んで食事することで、改善できるかもしれません。
- カロリーを消費する
食事をするときの「噛む」という行為はただ顎を動かしているだけのイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実は意外と大きな消費カロリーになっているんですよ。
よく噛めば、食事の時間も長くなり長い時間カロリー消費をすることができますね。
この良い循環を繰り返すことで、太りにくい身体づくりを実現しましょう!
グルテンフリー
グルテンフリーとは
グルテンフリーとはグルテンを含む食品を摂取しない食生活のことを指します。
グルテンとは、小麦粉に含まれる2種のたんぱく質(グルテニン・グリアジン)が絡み合ってできたもので、小麦粉に水を加えてこねることで、2種類のたんぱく質が結び付いてグルテンになるのです。
グルテンには粘弾性があり、その性質を利用してパンやケーキ、ピザやパスタ、お菓子などが作られているんですよ。
もともとグルテンフリーとはセリアック病の患者のための食事として生み出された食事療法のことを指します。
セリアック病とは、グルテンに異常反応を示し、自己免疫系が小腸の組織を攻撃することで炎症が起きてしまい、細胞が破壊されてしまう病気です。
その結果、
- 栄養素吸収の低下
- 腹痛や下痢
- 倦怠感
等の様々な症状が出てしまいます。
現在では、セリアック病でなくても、自分に合った食生活をしたいという思いから多くの人に取り入れられていますね。
グルテンフリーは世界的なテニスプレイヤーであるノバク・ジョコビッチ選手が、グルテンフリーの食事にしたことで体の調子が良くなったと著書を出版されたことで注目されるようになったのです。
ジョコビッチ選手と同じようにグルテンが体質に合わない人が、グルテンの摂取を控えることで体質改善につながるのではないかと注目を浴びるようになりました。
グルテンフリーの食事をすることで得られる効果は
- 便秘や下痢の解消
- 腸内環境の改善→肌荒れやニキビなどの肌トラブルが改善
- 倦怠感・疲労感の改善
等で、体にとって良いことがたくさんありますね。
グルテンフリーのダイエット効果
グルテンフリーが直接ダイエットに効果をもたらすということはないようですが、間接的にダイエットへの効果をもたらす働きをしてくれています。
その働きは2つあります。
- 血糖値の上昇を緩やかにする
- 小麦依存を防ぐ
<血糖値の上昇を緩やかにする>
小麦製品は消化時の血糖値の上昇を示す「GI値(グリセミック・インデック)」が高い食品が多いです。
血糖値が高いほどインスリンという物質の量が増え、内臓脂肪を増やす原因につながってしまいます。
インスリン
インスリンは膵臓から分泌されるホルモンの一種で、糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持ちます。
食後に血糖値が上昇すると、それに反応して膵臓からインスリンが分泌されるのです。
細胞の表面にはインスリン受容体があり、インスリンがこの受容体に結合することで、細胞は血液中のブドウ糖を取り込み、エネルギー源として利用します。
余ったブドウ糖はグリコーゲンや中性脂肪に合成されて蓄えられますが、その合成を促進するのもインスリンの働きです。
このような血糖値を下げる働きをするホルモンはインスリンだけなので、重要なホルモンではありますが、過剰に分泌されると肥満へとつながる恐れもあるので、日々の食生活には注意が必要ですね。
(e-ヘルスネット参考)
<小麦依存を防ぐ>
グルテンは胃の中にある酸素や胃酸と反応して、いろいろなポリぺクチドというたんぱく質に分解されます。
そのポリぺクチドの一種にエクソルフィンという物質も含まれており、このエクソルフィンは麻薬並みの依存性を引き起こすといわれています。
ポリぺクチドとエクソルフィン
ポリぺクチドは、免疫機能に変化を与えたり、細胞毒性を発揮したり、腸内細菌の発生する毒素を血中に入れたり、セリアック病の炎症を引き起こしたり、様々な弊害を起こします。
さらに、エクソルフィンという麻薬のような働きを持つポリぺクチドにも分解されます。
エクソルフィンは体内に吸収されて、脳にあるモルヒネなどの麻薬の受容体であるオピオイド受容体に結合します。
その結果、多幸感を感じるようになり、次第に小麦依存性が生じてきてしまうのです。
(島根大学出雲キャンパス 文献参考)
つまり、グルテンフリーはGI値と依存性が低いことによりダイエット効果も期待できるということなんですね。
まとめ
- 米粉自体のカロリーは小麦粉よりもカロリーは高いが、パンになると水分量の関係で米粉パンのほうがカロリーが低くなる
- 米粉パンは腹持ちが良い・油の吸収率が低い・グルテンフリーであるなどの理由からダイエット効果があるといわれている
- グルテンフリーとはグルテン(小麦粉に含まれるたんぱく質)を摂取しない食事法のことで、もともとはセリアック病の患者のために生み出された食事療法である
- グルテンフリーはGI値が低いこと・依存性が低いことによりダイエット効果も期待できる
グルテンフリーはダイエットにつながる良い効果が期待できるんだよ。
そのグルテンフリー中でも食べれるパンが米粉パンということなんだね!
ダイエット効果だけでなく健康にも良いから、グルテンフリーの食事はとってもおすすめだよ。
ぜひ、生活にグルテンフリーを取り入れてみるといいね!